離婚後、シングルマザーとして3年間で680万円を貯めたファイナンシャルプランナーの加藤葉子さんが、教育資金の作り方を伝授するこの企画。第2回目のテーマは、「ストレスフリーに貯金するには? 」です。
「お金はあるだけ使ってしまう」の法則
全国の子育て世帯の家計を拝見させていただく時、「貯金ができない」とおっしゃる方が圧倒的に多いです。年収1,000万円以上のご家庭でも貯金が増えるどころか、積み立てていた保険を解約しないといけないとおっしゃるのです。家計を拝見すると、普段の生活費はどの点にも少しずつこだわりがあり支出がかさむ。おこづかいもそれなりに欲しい。住宅ローンもある。そのような家計状況で子どもの塾代や夏期講習の費用などが2人分かかってくるとなると、残らない…という話です。
「お金はあるだけ使う」という法則はどのご家庭でも当てはまります。しかし、年収400万円でも貯金ができているご家庭もあります。では、貯金ができている人は何をどうしているのでしょうか。その中のひとつが「先取り貯金」です。 家計簿をつけなくてOK、知識がなくてもOK。誰でもできる簡単な方法ですのでご紹介させていただきますね。
先取り貯金で「貯まる仕組み」を作る
多くの場合、「収入-支出=貯金」という仕組みで、使ったお金の”余り”を貯金に回しますが、やはりこれでは貯金しにくくなります。ですから、今からは全く"逆"のことをしていきましょう。 つまり「収入-貯金=支出」です。具体的にその方法をご紹介します。
1.教育資金の目標額を設定
2.いつまでに貯めるかを決める
3.1年間で貯める貯金額を計算
4.3の金額を先取り貯金
5.貯金を増やす方法を実践
ポイントは、1~4を一気にすること。例えば、まずは1人目の教育費480万を貯めようと設定したご家庭の場合
1.480万円を教育資金の目標額として設定
2.3年後までに貯めると決める
3.1年間の貯金目標は160万円
4.年間160万を先取り貯金
このような感じです。
先取り貯金は毎月実施していった方が効率がよいので、例えば年間160万を
A.毎月10万×12か月=120万円
B.ボーナス1回20万×夏・冬の2回=40万円
この組み合わせのように、毎月コツコツ先取り貯金していきます。ここまでできたら後は銀行の窓口などに行きます。
先取り貯金の方法
先取り貯金をするにあたっては、「銀行のサービスで自動積立」「会社の財形貯蓄」「貯蓄型の保険」などのサービスを利用することができます。今の日本の金利は低いので、少しでも利率のいい保険などと組み合わせるのも賢い方法です。ただし、保険は途中で解約すると目減りすることもあるので無理のない範囲にしましょう。
子育て中のママにこの「先取り貯金」の方法をお伝えすると、1年後には確実に貯金が増える家計になっていました。 手軽にできて、先取り貯金をした残りは「何に使っても大丈夫」という”安心感”がストレスフリーのようです。しかし、先取り貯金をしても続けることができるのか不安になるご家庭もあると思います。次回は、さらに貯金を増やす方法についてご紹介していきます。
著者プロフィール
マイライフエフピー代表 加藤葉子
子育て真っ最中のファイナンシャルプランナー。子どもを授かったことをきっかけに、教育費や学資保険の仕組みなどに興味を持ち、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、3年で子どもの教育資金を貯める。現在は、全国の女性からの教育費・老後資金・起業・離婚・投資なのお金の相談を中心に執筆・マネー講師として活動しながら、シングルマザーの支援にも力を入れている。自身のホームページ「女性とシングルマザーのお金の専門家」でもお金にまつわるお役立ち情報を提供している。