音楽プロデューサーのつんく♂が、21日に放送されるテレビ朝日系トーク番組『徹子の部屋』(毎週月~金曜12:00~12:30)に出演し、黒柳徹子と番組史上初のパソコンでの筆談トークを行うことが14日、明らかになった。

つんく♂(左)と黒柳徹子

つんく♂が同番組に出演するのは11年ぶり3回目。喉頭がんで声帯を摘出したため、今回はつんく♂が打ち込むパソコンの画面を、スタジオに設置したモニターに、音声トークアプリ・LINEのような表示で映し出すという形式でトークが進行される。つんく♂は「今が幸せという言葉が100%正しいというわけではない」と心境を明かしながら、「人生やりがいがあるなと思っています」「僕のできることを探して、世の皆様と共有できたらと思います」と前向きな言葉を打ち込んでいく。

トークでは、黒柳がつんく♂に楽曲提供を依頼した際、自分の声帯の写真を提出したというエピソードを披露。それを見たつんく♂は、歌や芝居、トークなどさまざまな場面で声を使い分ける黒柳らしい、特徴ある声帯だったと見解を示す。

また、つんく♂は、2014年の母校・近畿大学の入学式に登場し、声帯を失ったことを公表したが、「学生のための入学式だったので、どんな話をするか迷った」と当時の心境を吐露。しかし、「僕が僕のことを正直に伝える」ことや、自分の子どもたちに向けて「ステージに立つお父さんの姿を久々に見てもらいたい」という思いから、壇上に立つ決心をしたことを明かす。

この日の放送では、音楽活動再開後に初めて作曲を依頼された「うまれてきてくれてありがとう」を、歌手・クミコの歌に、ギター演奏で披露。演奏前、つんく♂は「(黒柳が司会をしていた)『ベストテン』には出れなかったけど、徹子さんの前で演奏できるので、なんか楽しみです」と打ち込んでいたが、収録後「日本の音楽界がすごく勢いのある時代、たくさん音楽を聴いてきた黒柳さんの前で演奏でき、うれしかったです」と喜びをコメントした。

黒柳は「手術をされてから、こんな風にパソコンを打っての長時間の収録に臨まれるのは初めてだったと思うので、とってもお疲れになったと思います」と気づかい。「しっかりとご自身のことや心情をたくさんお話しいただいて、本当に感謝でいっぱいです。来ていただけて、本当にうれしかったです」と感激していた。