フィリップスはこのほど、「口臭」についての調査結果を発表した。同調査は1月27日~29日、20~60代の男女1,000人を対象にインターネットで実施したもの。
口臭がきついことを、恋人に対してもし触れてしまったら、どうなると思うかを尋ねたところ、「特に何も変わらない」(38.4%)に続き、33.6%が「関係が悪化する」と回答した。また、29.6%は「相手が落ち込む」、15.8%は「口をきいてもらえなくなりそう」と答えている。「別れを切り出されそう」という回答も10.4%あった。
次に、口臭がきついことを、仕事関係の人に対してもし触れてしまったらどうなると思うか聞くと、最も多い回答は「関係が悪化する」(41.0%)だった。12.0%は「評価に影響しそう」と答えている。
異性の「口臭がきつい」ことを受け入れられるか尋ねると、男性の56.6%が「受け入れられない」と回答。女性はさらにその傾向が強く、73.2%が「受け入れられない」と答えている。
触れられないが、本人が知らないところで噂(うわさ)をしたことがあるものを尋ねたところ、55.4%は「あてはまるものはない」と回答した。続いて「体臭がきつい」(27.4%)、「口臭がきつい」(22.0%)、「薄毛」(19.9%)となっている。
鶴見大学歯学部 口腔機能診療科の中川洋一先生によると、口臭の原因は「舌の汚れ」が多くを占めているという。舌は歯の表面よりもオウトツがあるため、汚れが付着しやすく、そこから口臭の原因となるニオイが発生しやすい。「口臭を測定し、判断する"口臭外来"に訪れる患者のうち、8割近くは舌の汚れが原因となっています」と話す。
また、口臭を気にして歯磨きをする人も多いが、歯磨きが口臭を発生させてしまう可能性があることも指摘している。「上の歯を磨く場合、ブラシの背面の部分が舌に接触してしまうと、舌の上に沈着したニオイの原因が口内に巻き上げられ、口臭を発生させてしまうことがあります」。
そこで中川先生は、口臭対策として「まずは舌の汚れをきちんと取ること」を挙げている。歯磨き用のブラシやスクレーパー(ヘラのようなもの)で、舌の表面のオウトツに付着した汚れや菌をきちんと除去し、ニオイの原因を元から断つのが理想的とのこと。
「ただし、舌のオウトツである舌乳頭はとても繊細で、あまり強い力を加えてしまうと傷ついてしまうことがあります」と中川先生。そのため口臭外来では、ガーゼでふき取るように舌を清掃する方法を指導しているという。