トレンドExpressは3月3日、今年の「春節(中国の正月)」での訪日中国人の消費動向を同社が提供するレポートサービス「図解中国トレンドExpress」で発表した。2016年2月7日~13日(春節期間)にミニブログサイト「新浪微博」上で、日本で「●●を買った」と確認できた書き込み56,338件を分類、集計したもの。

「春節に中国人は何を日本で購入したのか?」

2016年春節期間に中国人が日本で購入したものトップ3は、「医薬品」「化粧品」「生活用品」。2016年の日本で「●●を買った」と確認できたクチコミ件数は、5万6,338件となり、2015年春節時のクチコミ件数の約4倍(1万4,736件)だったという。

昨年の春節と比較すると、2015年にフィーバーとなった「温水洗浄便座」は大きく順位を落とし、かわって生活用品が第3位に入った。また、昨年の「医薬品」に爆買いが集中し圧倒的な1位という状況から、1位から3位までの件数はそれほど大きな差がなく、購入しているモノや嗜好が多様化していることが分かる。

「春節」での訪日中国人の消費動向、ジャンル別エリア分布

さらに、トップ5にあがったジャンルを、エリア別で分析してみると、全体的に「上海」、「広東」地区が多くなっており、一級都市、沿海エリアが集中していた。化粧品以外のジャンルでは「上海」がトップであったのに関わらず、化粧品だけは「広東」エリアが最も多い。「『健康志向の上海、美容志向の広東』とも言えるでしょう」と同社。

「服飾」「靴下・下着」が増加

昨年の春節を象徴していたのが、「服飾」「靴下・下着」のランキング上昇。「これらの商品は購入にいたるまでに時間がかかる場合が多く、従来の団体旅行客ではなかなか購入が難しいものでした。このようなカテゴリーの商品が上位に上がってきていることからも、中国人の日本旅行が個人旅行へとシフトしていることがうかがえます」と調査では分析している。