UPQは2月29日、同社として3回目の製品発表会を開催し、新色「navy & red」(ネイビー&レッド)をベースとした全12種19製品の新製品ラインナップを発表した。同日から順次販売する。
第1弾は量販店から即日オファー
説明会ではまず2015年7月のUPQ設立からの歩みを紹介した。同年8月6日に製品発表会を開き、リリースを出したところ、即日蔦屋家電からのアプローチがあり「バタバタしていたけど3日で契約」。同じく当日にはビックカメラからのアプローチもあり、こちらは全国150店舗でUPQ製品が10月から発売された。
11月には、東京・八重洲にオープンしたヤマダ電機の旗艦店「Concept LABI TOKYO」で展示開始され、12月18日から同店で販売開始。同じく12月は渋谷パルコのMeetcalストアにて、期間限定のポップアップショップをオープン。これら実店舗での展示・販売はストアサイドからアプローチがあり、「UPQのような知名度のない会社が、ただ乗り込んだら無理な場所でも出店することができた」という。
2016年2月にはヨドバシカメラ全店で、2015年12月に発表したSIMフリースマートフォン「A-01X」の販売をスタート。現在までに、実店舗で累計231店(期間限定や閉店した店があるので現在はこれよりも少ない)と、当初の予想を超えた規模で取り扱われるようになった。
さらに、海外展開も開始。2016年1月にシンガポールの大手ECサイトLAZADAで、3月には中東最大のECサイトSOUQで販売を予定しているという。実店舗での展示・販売の効果に関しては、「ポッと出の会社の製品でも、消費者が実際に触って納得して買ってもらえることができ、ベンチャー企業にとっていいニュース」だとコメント。
蔦屋家電での取り扱いは、商品の置き方がUPQのカテゴリにあっていたことに加え、「UPQ商品はポイントが立っている」ことが蔦屋家電側に評価されたという。
これまでの歩み。2015年8月に実質準備期間2ヶ月で17種類24製品を一気にリリースして、旗上げ。販路は通販のみを予定していたものの、なんと当日に2社から店頭販売オファーがあり…… |
9月から蔦屋家電で商品取り扱いスタート |
10月からはビックカメラでの商品取り扱いがスタート |
11月からはヤマダ電機の「Consept LAVI TOKYO」で展示/販売がスタート |
12月に渋谷PARCOで期間限定ストアオープン。ここではデザインだけで買う客がいたそうだ |
2016年1月にはシンガポールのECサイトでの取り扱いも開始 |
当初は通販のみを考えていたが、実店舗での販売が増えたことで、「実際の数字はわからないが」としつつも、8:2で実店舗の方が売れている感覚があるという。
中澤氏には、メーカーとしてはものを作るだけが仕事でなく、最後の1製品までユーザーに販売し、フィードバックをもらってさらにいいものを作るのが本来の仕事である、という持論がある。第1弾製品の拡大は、ユーザーに製品を届ける手助けをしてくれる流通に恵まれたことが大きいと笑顔を見せた。
1stシーズンの今後は?
1stシーズンの売れ筋TOP5は、もっとも売れたのが主力製品であるスマートフォンで、初代のA01はこのまま生産終了。2015年12月に発表した2代目A01Xは増産する。
2番目に売れたのは4Kモニタだが、これも後継モデルを出すことで生産を終了する。3番目に売れたのは「付属品全部入り」ともいえるアクションカメラで、これも増産するという。4番目に売れたのは透明キーボード。これは後継モデルを出すことで生産終了。5番目は、売るのが難しいのではという声もあった防水ライトで、こちらは在庫限りで販売終了する。
一方、売れなかった製品はヘッドフォン類だという。これは実際に試してみるか、きちんとしたレビュー記事がないと通販で買うのは難しいだろうと(筆者が発表会で見た印象で)思っていたが、加えて、インナーイヤーヘッドフォンは小さいので店舗で目立ちにくく、かつインナーイヤータイプの視聴を行うのは少々ハードルが高いためと、中澤氏は分析していた。