カメラと写真映像のワールドプレミアムショー「CP+2016」のEIZOブースは、新開発の写真プリント色合わせ(カラーマッチング)システム「Quick Color Match」と、カラーマネジメント対応の液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズが中心だ。

EIZOブースは「Quick Color Match」をイチオシ

まずQuick Color Matchは、アドビシステムズ、エプソン、キヤノンの開発協力によって生まれた。対応するColorEdgeシリーズ、Photoshopなどアドビシステムズのソフトウェア、エプソンまたはキヤノンのプリンターとフォト用紙、以上をそろえたうえで利用する。

より具体的な内容は別記事「EIZO・Adobe・エプソン・キヤノンが共同開発したカラーマッチングシステム」を参照いただくとして、CP+2016のEIZOブースには多くの体験機材を用意。1回のデモにそれほど時間がかからないので、入れ代わり立ち代わり多くの来場者が体験していた。また、CP+2016の開催期間中、毎日3回のセミナーも行われる。

Quick Color Matchの開発名は「ボタン一発」。これまで煩雑な設定が必要だったカラーマッチング印刷を、半自動化したことが最大の特徴といえる。さすがにボタン一発までは届いていないが、ディスプレイ設定、アプリケーション設定、プリンター設定を自動化してくれるため、ユーザーは作品に集中できるというわけだ。

ブースの内側と外側に多くのQuick Color Match体験コーナー

「ユーザーがやりたいことは、カラーマッチングの設定ではなく、ディスプレイに表示した写真の色そのままで印刷することです。これまでもできるだけ簡単に済むよう努めてきましたが、アドビさん、エプソンさん、キヤノンさんのご協力によって、従来と比べてはるかに簡単、手軽になりました」(EIZO説明員)

Quick Color Matchの流れをざっと追うと、まずQuick Color Matchツールを起動し、印刷に使うプリンターとフォト用紙を選ぶ。次に、印刷したい写真データを、Quick Color Matchへとドラッグ&ドロップ。すると、その写真データを読み込んだ状態で対応アプリケーション(Photoshopなど)が起動するので、対応するプリントプラグインや印刷機能を呼び出して、印刷を実行するだけでよい。

参考:Quick Color Matchの流れ

(1)Quick Color Matchでプリンタと用紙を選び、印刷したい写真データをドラッグ&ドロップ

(2)Adobe Photoshop CCで校正条件が自動設定される

(3)Adobe Photoshop CCから、エプソンまたはキヤノンのプリントプラグインを実行

(4)あとは印刷するだけ(微調整も可能)

もちろん、以前からある詳細な調整(ColorEdgeのキャリブレーション)を行えるソフトウェア「ColorNavigator 6」も、引き続き利用できる。

ColorEdge最上位「CG」シリーズに多くの人が集まるのは、CP+ならではの光景。プロは当然として、アマチュアの写真愛好家でもディスプレイ環境を大事にする人が年々増えている

31.1型4K「CG318-4K」

23,8型4K「CG248-4K」

27型WQHD「CG277」

24.1型フルHD「CG2420」

初の試み、ColorEdgeユーザーのお悩み相談コーナー

EIZOはCP+に出展し続けているが、今回のCP+2016で初の試みとして、ColorEdgeシリーズのユーザーや購入を考えている人向けの相談コーナーを開設。3人分のスペースで各人短時間ではあったが、こちらもひっきりなしに来場者が訪れていた。相談ごととしては、オススメのColorEdgeモデル、カラーマッチング・マネジメントの設定、ColorEdgeの調整方法などが多かったようだ。

短時間とはいえ、個別に対応してもらえるのはとてもありがたい

なお、EIZO製品に関連する相談は、各地のEIZOショールームでも受け付けている(予約制)。興味がある人は問い合わせてみてほしい。