温度を色分け表示&中心温度を表示するカメラ。救難活動や狩りの応用に期待
パシフィコ横浜で2月25日~28日で開催の「CP+2016」。ドローンカメラで人気の高いDJIブースでは、現行製品の展示やフライトデモに加え、新製品となるサーモグラフィーカメラ「ZENMUSE XT」の展示が行われていた。
参考展示ではあったが、「ZENMUSE XT」はサーモグラフィーカメラと呼ばれる「温度を感知するカメラ」だ。DJIのドローンに取り付け、赤外線による空撮を実現する。ZENMUSE XTの解像度は640×512ドット(30Hz)か336×256ドット(30/60Hz)と低いものの、高ゲイン時に-25~+135℃(640×512ドット時)、-25~+100℃(336×256ドット時)、ローゲインでは-40~+550℃の温度を感知できるという。
利用目的としては、遭難者を発見するような救難活動や、動物を確認するハンティングとしての用途があるとの説明だった。発売は2016年の第1四半期を予定しているので、間もなく正式アナウンスされるだろう。
加えて、ドローンの実機を飛ばすフライトデモによる説明を行っていた。CP+2016の初日(2月25日)に飛ばしたドローンは「PHANTOM 3」のみということだったが、安定動作が行われていることを「ドローンを掴む」「横から小突く」ことでアピールしていた。
安定化のためには、GPS測位だけでなく、下方向へ超音波を出して高さをチェックする機能や、下方向のカメラで高度などをチェックする「ビジョンポジショニングテクノロジー」を使っている。これはPHANTOM 3シリーズの下位モデルに当たる「Standerd」では装備されていない(Standerdはコントロール範囲が狭い)。
安全のため、ドローンを来場者が直接操作することはできないが、PHANTOM 3用のフライトシミュレーションが用意されており、コントローラーを使って疑似的な体験が可能。2015年のCEATEC JAPANで発表された「OSMO」も、体験可能な台数が多く、多くの人が試していた。