大井川鐵道は3月12日に実施するダイヤ改正の内容を発表した。10年ぶりに昼間の普通電車を1往復増便し、金谷~千頭間の普通電車の運転本数を8往復から9往復に増やす。
ダイヤ改正で増便されるのは、金谷駅12時19分発・千頭駅12時31分着の下り1本と、千頭駅10時49分発・金谷駅12時10分着の上り1本。現行ダイヤの千頭方面(下り便)は、金谷駅11時14分発が発車した後、同駅15時9分発まで4時間5分にわたって列車が運行されない空白の時間帯となっていたが、ダイヤ改正で最大2時間50分の運転間隔に短縮される。
増便のねらいについて、「SL列車に乗り遅れても、千頭・寸又峡・接岨峡など『奥大井観光』において、旅程選択肢が拡大します」と同社は説明。地域住民の通院や買い物帰りの便としての利用も想定しているという。金谷方面(上り便)も増便されることで、寸又峡温泉や接岨峡温泉への宿泊客の帰り便としての利用を見込んでいる。
同社によれば、今回のダイヤ改正は「最終的な改正に先立つもの」との位置づけだという。改めて地域住民からの意見や要望を収集した上で、同社と地域に最適な運行ダイヤの検討を続けたいとしている。