台湾MediaTekは22日、スペイン・バルセロナで開催中のモバイル関連展示会「Mobile World Congress 2016」(MWC 2016)に合わせ、モバイル向けSoC「Helio P20」を発表した。

「Helio P20」はハイエンド向けモバイルSoC。16nmプロセスによる製造で、2015年6月に発表した「Helio P10」と比較して、電力効率を25%改善した。CPUは8コアのARM Cortex A53コアで、動作周波数は最大2.3GHz。グラフィックスは、ARMの最上位GPU「Mali T880」を統合し、最大900MHzで駆動する。さらに独自の「MiraVision 2.0」技術によって、2基のディスプレイに対して1080p/60fpsの映像を出力できる。

メモリにはSoCとして世界初(同社調べ)となるLPDDR4Xメモリをサポート。LPDDR3と比べ、50%の省電力化を実現する一方で、帯域幅は70%向上するという。また、2400万画素のシングルカメラや1300万画素のデュアルカメラに対応するほか、12bit画像処理プロセッサを備える。

このほか、モデムはLTEカテゴリー6や2×20のキャリアアグリゲーションをサポートする。通信速度は下りが最大300MHz、上りが最大50MHz。デュアルSIMに対応する。

「Helio P20」を搭載したデバイスは2016年後半に投入されるという。