JR東日本はこのほど、鉄道博物館(埼玉県さいたま市)における新館建設計画を一部縮小すると発表した。建設費の高騰などによるもので、2017年秋としていた開業時期も2018年夏頃へと延期された。
2014年11月に発表された当初の計画は、本館を全面リニューアルするとともに本館南側に地上5階建ての新館を建設し、展示面積を従来の約1.5倍に拡張するというものだった。同計画では、新館に鉄道の「仕事」「歴史」「未来」「旅」の4つのテーマに沿った展示ゾーン、本館に「車両」「科学」のゾーンをそれぞれ設け、各展示ゾーンを「ステーション」と呼称。あわせて6つのステーションで鉄道の魅力を発信するとしていた。
今回の計画変更により、新館は地上5階建てから4階建てへと変更。延床面積は約6,000平方メートル(変更前は約8,500平方メートル)、展示面積は約3,500平方メートル(変更前は約4,800平方メートル)にそれぞれ縮小される。「ステーション」と位置づけた展示ゾーンも6つから5つに縮小。新館に設ける予定だった「旅」のゾーンを取りやめ、新館・本館の各所で「旅」をテーマとした展示を行うにとどめる。
また、自然の力を最大限活用して空調や照明などの負荷を減らす「環境負荷低減システム」を採用する計画についても、一部を取りやめるという。