近年、2015年9月に発生した栃木・茨城の大雨被害のような大規模水害が多発している。では、水害に対する備えは進んでいるのだろうか。

内閣府が2月18日に発表した「水害に対する備えに関する世論調査」によると、水害による損害を補償する火災保険や共済に加入している人は31.1%にとどまることがわかった。

自宅建物について水害による損害を補償する火災保険や共済に加入していない理由(出典:内閣府Webサイト)

水害保険があることを知らない人も

水害保険の加入率が低い要因について、内閣府は「自宅周辺で水害は起こらないと考えている方が多い」と話している。

今後10年以内に台風や集中豪雨により、水害の被害を受ける可能性があるかと尋ねたところ、「ある」と答えた人は44.5%で、「ない」の52.2%を約8ポイント下回った。

自宅建物に水害保険をつけない理由(複数回答)については、「自宅周辺で水害は起こらない」が43.4%でトップ。以下、「水害が起こっても自宅建物は被害を受けない」が17.6%、「保険料が高い」が17.0%と続き、水害保険があることを「知らなかった」人も14.1%いた。

水害保険の補償をつける場合、年間にどの程度までなら負担できるかと聞くと、「1万円以内」(計)が61.9%、「2万円以内」が8.6%、「3万円以内」が6.6%。反対に「つけたいと思わない」は11.5%に上った。

調査期間は2016年1月7~17日、有効回答は20歳以上の個人1,801人。