カメラは、コンパクト機よりレンズ交換式の方が格上。そんな暗黙の了解を、ソニー RX1シリーズは軽々と打ち砕いた。フルサイズイメージセンサーとツァイスレンズのカップリングにより、妥協なきスペックをコンパクト機のフィールドに持ち込む。レンズ交換式か一体式か、そうした比較軸はもはや用をなさない。
光学式可変ローパスフィルターを搭載
デジタルカメラとしての至高を目指したRX1シリーズ、その最新機「RX1R II」(DSC-RX1RM2)が2月19日、ついに発売された。外観は従来機とさほど変わりないが、まったくの別モノに生まれ変わった。いま考え得る至上のスペックを凝縮した現物がRX1R IIの姿である。
まずイメージセンサーが突き抜けている。フルサイズの裏面照射型Exmor R CMOSセンサーは、有効約4,240万画素というソニー最高峰の画素数を誇る。これは同社のハイエンドミラーレス機α7R IIが搭載するイメージセンサーと同じものだ。
従来機「RX1R」の型番「R」はローパスレスを意味していたが、RX1R IIは新たに光学式可変ローパスフィルターを搭載している。ローパスフィルター効果のオン/オフをユーザーが設定でき、解像感重視ならローパスフィルターをオフに、モアレや偽色が気になるシーンではローパスフィルターをオンに切り換えられる。「オフ設定」「標準設定」「強め設定」の3段階から選択でき、さらにローパスフィルターブラケット撮影も可能だ。