富山の電車というと、2015年をにぎわせた北陸新幹線をイメージするかもしれないが、実は富山の町中には、富山地方鉄道と富山ライトレールの2社が織りなす路面電車もトコトコ走っている。そんな街のシンボルとも言える路面電車を、「世界に誇る」というキャッチを添えて展開しているお土産がある。
今日も富山の街をトコトコ走る
そのお土産とは、富山の菓子屋「清進堂」が展開している「世界に誇る 富山ライトレール最中」(税込1,050円)。富山駅内のお土産売り場などに置かれている。富山ライトレールの路面電車はTLR0600形電車で、港(ポート)と路面電車(トラム)を組み合わせた造語「ポートラム」と呼ばれて愛されている。
車両デザインはスノーホワイトを基調とし、レッド、オレンジ、イエロー、ライム、グリーン、ブルー、パープルの7色の車両がそろう。このスノーホワイトは富山が誇る霊峰・立山の新雪をモチーフにしているという。2車体連節低床式路面電車のポートラムは、子どもや年配の人にとっても乗り降りがしやすく、大きな窓で明るく開放的な空間設定になっているなど、快適さにも重きが置かれている。未来的なデザインと相まって、富山が「世界に誇る」存在だというのにも納得できそうだ。
"ポートラム・イン・ポートラム"
そんなポートラムを独り占めできるのがこのお土産。箱を開けると手のひらサイズの全ポートラムがちまっと収まっている。ポートラム自体は紙でできているのだが、その細部にも注目したい。本物のポートラム同様に7色展開のほか、「岩瀬浜」「富山駅北」の表示に富山ライトレールのシンボルマーク、車号番号、そして、「入口」「出口」まで表記されている。
その箱を開けてみると、今度はポートラムの形をした最中が登場する。"ポートラム・イン・ポートラム"だ。パッケージには「かわいい7種の電車最中入り」と記されており、自ら「かわいい」と言っているのだが、確かにこれは誰が見たってかわいいだろう。子どもじゃなくとも、このポートラムを手に電車ごっこがしたくなってしまう。
ついうれしくなって、全ポートラム最中を取り出してしまったのだが、ここでひとつ、後悔をしてしまった。この最中、実は7つとも味が違うのだ。レッドにはこしあん、オレンジにはつぶあん、イエローにはクルミあん、ライムにはユズあん、グリーンには抹茶あん、ブルーにはゴマあん、パープルにはシソあんが詰まっている。そういうことは最初に言ってほしい……。
いつまでも眺めていたいかわいさだが、最中の賞味期限は1カ月なので食べ忘れのないように。食べ終わった後も電車ごっこやインテリアとして活用できる「世界に誇る 富山ライトレール最中」、富山土産として自分用に購入してみるのも良さそうだ。
※記事中の情報は2016年2月取材時のもの