東京メトロは16日、東西線九段下駅2番線(中野方面)で大開口ホームドアの実証試験を行うと発表した。3月6日から約1年間の実施を予定している。

九段下駅のホームドア設置イメージ(東京メトロ提供)

同社はホームでの転落事故・接触事故の防止などを目的に、安全対策としてホームドア設置を進めている。2015年度事業計画では、同社の全路線でホームドア設置をめざすこと、東西線妙典駅で行う大開口ホームドアの実証試験の結果を踏まえ、都心部の駅での試験実施を検討することが明らかにされていた。

妙典駅での実証試験は昨年3~9月、同駅1番線に大開口ホームドアを設置し、機械運用や通過列車による風圧の影響などに関して試験が行われた。2度目の実証試験は都心部にある九段下駅で行われることになり、利用者の流動や列車の安定運行に与える影響などについて試験を行う。東西線中野方面の電車が停車する同駅2番線の後方2両分(竹橋駅寄り)のスペースを使い、大開口ホームドアが設置される。

このホームドアは既存のものより開口寸法を拡大した2重引き戸式で、開口幅は3,585mmまたは3,320mm(有楽町線に設置された既存ホームドアの開口幅は2,480mm)、奥行は280mm(有楽町線の既存ホームドアは200mm)とのこと。東西線九段下駅での実証試験の期間は2016年3月6日から2017年3月頃まで。車両のドア位置・ドア幅の異なる列車が運行される路線への早期のホームドア設置をめざすとしている。