ピクテ投信投資顧問は2月8日、日本初のインターネット専用低コスト厳選アクティブファンドシリーズ「iTrust」を発表した。同日から募集を開始し、2月19日に設定・運用を開始する。

ピクテ投信投資顧問、日本初のネット専用アクティブファンド発表、(写真右)ピクテ投信投資顧問投資顧問 代表取締役社長 萩野琢英氏

「投信新世代」をターゲットに

同社がこのたび発表した「iTrust」は、投資魅力の高い銘柄を厳選して投資するアクティブファンド。特徴は業界水準よりも低い信託報酬だ。株価指数などの指標を元に市場の平均を目指すインデックスファンドと異なり、アクティブファンドは銘柄調査や売買手数料などが運用コストに上乗せされるため、信託報酬も高めに設定されていることが多い。

一方「iTrust」では、インターネット専用ファンドとすることで、対面販売のファンドに比べて書類印刷費用や人件費などを削減。信託報酬は年率0.89%(税別)とアクティブファンドの中では最低水準に設定されている。

信託報酬は年率0.89%(税別)とアクティブファンドの中では最低水準

ピクテ投信投資顧問投資顧問 代表取締役社長 萩野琢英氏は「低コストでベンチマークや参考指数を長期的に上回るリターンである『超過収益(α)』の獲得を目指す」と語る。

「2016年のターゲットは『投信新世代』。自身の資産に高い関心があり、高いネットリテラシーを持ち、本物志向が強い世代にアプローチするものとしてネット専用ファンド『iTrust』を作り上げた。機関投資家というと、個人投資家にとっては雲上の世界のように思えるが、個人投資家でも『iTrust』と同サービスが提供するプロ向けの情報によって、同じように突き抜けた世界に達することができる」(萩野氏)

シリーズ第1弾は3ファンド

「iTrust」シリーズ第1弾として同社が提供するのは、グローバル優良企業の株式に投資する「iTrust世界株式」、高い成長性が期待できるというバイオ医療関連企業の株式に投資する「iTrustバイオ」、世界のロボティクス関連企業の株式に投資する「iTrustロボ」の3ファンド。

グローバル優良企業の株式に投資する「iTrust世界株式」

「iTrust世界株式」では、ベンチマークを意識することなく「資金力」「開発力」「価格競争力」「ブランド力」「マーケティング力」といった企業のファンダメンタルズを重視して選定する。2015年12月末時点の組み入れ上位銘柄には、Googleの持ち株会社であるアルファベットやナイキなどがあるという。信託報酬は0.89%(税別、監査費用等を含む実質負担は0.94%)。

「iTrustバイオ」は、2000年に設定された同社のバイオ医薬品関連企業株式投資の運用戦略。一般的なヘルスケア分野を含めず、バイオテック企業に絞り込んだポートフォリオを構築する。信託報酬は1.33%(税別、監査費用等を含む実質負担は1.38%)。

「iTrustロボ」は、2015年にスイスで設定された世界のロボティクス関連企業株式の運用戦略。ドローンやAIなどのロボティクス業界関係者からなるアドバイザリーボードを組成してポートフォリオを構築する。信託報酬は1.33%(税別、監査費用等を含む実質負担は1.38%)。