VAIOは4日、Windows 10 Mobileを搭載したスマートフォン「VAIO Phone Biz」を発表した。発売は4月頃。価格は未定だが、5万円台を想定する。販路は、法人向けではNTTドコモ、ダイワボウ情報システム経由で提供。個人向けでは、直販のVAIOストアに加え、ビッグローブ、楽天モバイルでも取り扱う。

VAIO Phone Biz

5.5型フルHD液晶を採用した、Windows 10 Mobile搭載SIMフリースマートフォン。製品コンセプトは「生産性の高さ」で、VAIO製PCが座った状態に適したビジネスツールとするなら、今回の「VAIO Phone Biz」は、PCを使えない状態でも仕事の"快"を追求する製品となる。スマートフォンの開発では後発に入るVAIOだが、Windows搭載の「PCメーカー」であることを他社との差異として打ち出し、特にWindowsの需要があるビジネス市場を中心に、Windows 10 Mobile搭載スマートフォンを提供する。

プロセッサにQualcommのオクタコアプロセッサであるSnapdragon 617を採用し、Windows 10 MobileのContinuum機能にも対応する。動作確認済みアダプタは、米ActiontecのContinuum対応ワイヤレスディスプレイアダプタ(別売)。ちなみに、Windows 10のContinuum機能とは、対応のWindows 10 Mobileデバイスに外部ディスプレイを接続することで、接続先のディスプレイ上で、デスクトップPCのようにWindows 10 Mobileデバイスを使える機能。

前面

背面

別売のContinuum対応ワイヤレスディスプレイアダプタ(左)。Continuum機能の使用イメージ(右)

インタフェースはmicroUSB 2.0×1、SIMスロット/microSDカードスロット、ステレオミニなど。SIMスロットは左側面に配置され、対応SIMはmicroSIM。対応バンドは、3G(W-CDMA)がバンド1、6、8、11、19。4G/LTEがバンド1、3、8、19、21。ドコモのキャリアアグリゲーションにも対応する。

microSDカードとmicroSIMカードの装着イメージ。左側面の同じインタフェース内に、microSDカードスロットとSIMスロットが存在する

左側面

右側面

上面

下面

本体はアルミ削り出しで、同社のフラッグシップPC「VAIO Z Canvus」のデザインイメージを取り入れたという。アルミのインゴット(塊)を切削し、アルミ外装に樹脂製フレームを一体成型。表面を研磨した後ブラスト加工でつや消しに仕上げた。この「VAIO Phone Biz」でも、VAIO本社が位置する長野県安曇野工場で出荷前の全数検査を行う「安曇野FINISH」を実施する。

製造の工程数は27。コーナー部までアルミ仕様にすると、ねじれ強度が格段に高くなるという

本体サイズはW77×H156.1×D8.3mm、重量は約167g。主な仕様は下記の通り。

  • OS:Windows 10 Mobile
  • CPU:Qualcomm Snapdragon 617(1.5GHz)
  • メモリ:3GB
  • ストレージ:16GB
  • ディスプレイ:5.5型(1,080×1,920ドット)
  • 通信機能:Bluetooth 4.0、IEEE802.11a/b/g/n/ac
  • SIMスロット:microSIM
  • インタフェース:microUSB 2.0×1、microSIMスロット/microSDカードスロット、ステレオミニ
  • カメラ:フロント約500万画素CMOS、リア約1,300万画素CMOS
  • センサー:GPS、地磁気、ジャイロ、加速度
  • 電池容量:2,800mAh
  • 本体サイズ:W77×H156.1×D8.3mm
  • 重量:約167g

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