1月第3週(1月18~24日)の全国のインフルエンザ患者報告数は5万人に達した

国立感染症研究所は2月2日、1月18~24日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、同期間中の全国のインフルエンザ患者報告数が前週の2.6倍以上となる5万人に達したことを明らかにした。

同研究所の報告によると、2015/16年シーズンのインフルエンザ流行は、開始時期が例年より1カ月ほど遅れていた。しかし2015年末から継続的な増加が見られ、年が明けてからは、第1週(1月4~10日)が9,964人、第2週(1月11~17日)が2万369人、今回の第3週(1月18~24日)が5万2,226人と患者数が急増。

厚生労働省は1月15日に全国的な流行期入りを発表していたが、第2週と第3週の患者数比は約2.6倍とインフルエンザの猛威を指し示している。

定点医療機関あたりの1週間における患者報告数は、第2週は4.11だったが、第3週は10.56まで増加した。中でも新潟県(29.28)、沖縄県(18.22)、青森県(16.45)、千葉県(14.13)では極めて高い値となった。

大都市圏で見ると、東京都は第2週が3.79だったのが第3週は11.17まで膨れ上がった。大阪府は同3.11だったのが9.19へ、愛知県は同4.33だったのが11.92へ、福岡県は同4.41だったのが13.68へと、いずれも3倍近く増えていることがわかる。

インフルエンザは、学生にとっても社会人にとっても「集団感染」が懸念事項の1つ。同研究所や厚生労働省などでは、飛沫(ひまつ)感染対策として、マスクを着用して咳(せき)をするときはティッシュやハンカチで口をおおうといった「咳エチケット」をあげる。また、接触感染対策として、うがい手洗いなどの手指衛生の徹底が重要であることを呼びかけている。

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