ゼネラルモーターズ・ジャパンは27日、スポーツセダンのハイパワーバージョンであるVシリーズの新型キャデラック「CTS-V」「ATS-V」を販売開始すると発表した。それぞれ649PS・470PSの最高出力を誇る。
「CTS-V」は6.2リットルのスーパーチャージャー付V8エンジンを搭載する。以前のスーパーチャージャーより高効率で、よりコンパクトな1.7リッタースーパーチャージャーを採用し、直接噴射とアクティブフューエルマネジメント(気筒休止)を組み合わせた。トランスミッションは俊敏なシフトレスポンスを実現するためのチューニングが施された8速オートマチック。ギア間のステップを小さくすることで、エンジンを最適な回転数に維持し、エンジンの出力が爽快なパフォーマンスと効率的に生かされるように設定されている。
サスペンションは横方向のコントロール性を向上させたマルチリンク・ダブルピボット・マクファーソンストラットをフロントに採用。リアの5リンク・サスペンションはロールセンターの移動を低減し、横方向のコントロール性の強化している。ホイールは先代「CTS-V」のものより45%剛性が向上。マルチ・コンパウンドトレッドを特長とするタイヤを装着し、優れたグリップ力と乗り心地、耐摩耗性を高次元でバランスさせた。
一方、「ATS-V」は3.6リットルのツインターボ・エンジンを搭載。低慣性チタンアルミナイド製タービンを備えたターボチャージャーでレスポンスの良いトルクを生み出す。特許出願中の高効率チャージ・クーリング・システムは、効率を最適化し、ブースト圧を最大化する効果がある。駆動系には第3世代のマグネティックライドコントロールとパフォーマンス・トラクション・マネジメントを搭載。4つのモード選択可能なドライバーモード・コントロールには、高い安定性とトラクションコントロールをもたらすセグメント随一のサーキットモードを備えている。
「CTS-V」「ATS-V」は全国のキャデラック正規ディーラーネットワークで販売。価格は、「CTS-V」の「Spec-A」が1,330万円、「Spec-B」が1,470万円、「ATS-V」の「Spec-A」が990万円、「Spec-B」が1,090万円(すべて税込)となっている。