iOSは「ファイル」の概念に乏しい。MacやWindowsなどパソコンでは欠かせないファイルブラウザは存在せず、アプリで作成したデータの保存場所はアプリによって決定される。ファイルを扱う場面といえば、メールの添付ファイルを扱うときくらいなものだろう。

その傾向はWEBブラウザも同じだが、iOS 9の現在はファイルのアップロード/ダウンロードが多少考慮されるようになった。掲示板などに設置されているファイル送信機構(アップローダ)を利用すれば、Safariから写真をアップロードすることが可能になった。ダウンロードについても、外部アプリを通じて契約しているクラウドサービスに転送するという選択肢が用意されている。

しかし、ダウンロードしたファイルをいちいちクラウドに転送するのも手間なこと。数MB程度の小さなファイルであれば、とりあえずiPhoneに保存しておきメール添付などの場面で自由に使いたい、と考えるのも当然だろう。

そんなとき便利に使える方法が『メモ』への保存だ。ファイルをダウンロードする画面で、共有するアプリに『メモ』を選択、新規メモとして追加すればOK。メモは同じApple IDでヒモ付けられたiOSデバイス/MacとiCloud経由で共有されるため、ダウンロードを指示したiPhoneでなければ開けないということもない。

メモに追加されたファイルは、タップすると現れるメニューで「共有」を選択すると、メールへの添付を指示できる。これで、『メモ』をダウンロードしたファイルの一時保管所として活用できるはずだ。

操作手順をカンタン解説

1 ファイルのリンクをタップし、ダウンロードを開始する画面で「次の方法で開く...」をタップする

2 共有するアプリとして『メモ』をタップする

3 メモに追加されたことを確認し、「保存」ボタンをタップする

4 あとで該当のメモを開き、ファイル部分を長押しして共有メニューを表示すると、メール添付などの処理を指示できる

(提供:iPad iPhone Wire)