「絞り優先」や「シャッタースピード優先」といった撮影モードでは、カメラが露出を決めてくれるので、撮影者は難しく考えなくてもキレイな写真を撮れます。しかし、あくまでも "カメラが決めた" キレイな写真なので、それが撮影者のイメージと合致するとは限りません。そういった場合に使うのが「マニュアル」モードです。
マニュアルモードではその名の通り、絞りやシャッタースピードなど、すべての設定項目を撮影者が決めて撮影します。何も考えずにマニュアルモードにしてシャッターボタンを押すと、たいがいは明る過ぎて白く飛んでいるか、暗くて何もわからない、といった写真になります。
でも安心してください。最近のデジタル一眼カメラには「ライブビュー」撮影機能が備わっています。絞りやシャッタースピードを変更すると、液晶モニターの映像にもその設定がリアルタイムに反映されるので、どのような写真が撮れるかスグにわかります。
ライブビュー機能を使えば、液晶モニターの映像に露出設定が反映されます。この写真では絞りは固定して、シャッタースピードを変更してみました。カメラによっては、ファインダーにも露出レベルを表示してくれる機能があります |
では、どういった場合にマニュアルモードを使うのでしょうか? まず、プロカメラマンがスタジオで製品や人物を撮影する場合は、露出や色味を均一にするためにマニュアルモードを使います。また、外部ライトを使って演出を変えたい場合や、明暗差の激しいステージ撮影にもマニュアルモードが活躍します。
屋外では夜景や花火を撮影する際にも有効です。とくに打ち上げ花火の撮影では、好きなタイミングでシャッターを開け閉めできる「バルブ」機能が便利です。覚えておくと夏が楽しみになりますね。
このように撮影のセッティングが決まっているときや、少しずつ設定を変えて撮影したいときにマニュアルモードが役立ちます。
絞りをある程度開けて、シャッタースピードを0.5秒に設定し、流れ落ちる水の向こうにビル街の景色を取り入れてみました。 マニュアル露出 (F8 0.5秒) ISO1600 WB:オート 焦点距離:18mm 使用機材:キヤノン EOS 7D、シグマ 18-250mm F3.5-6.3 DC OS HSM |
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