ANAグループは1月20日、2016年度の航空輸送事業計画を発表。国際線は4月の成田=武漢線新規開設に加え、9月に成田=プノンペン線を新規開設し、国内線は一部の羽田発着路線の見直し羽田=宮古線を新規開設するほか、岩国空港の発着枠拡大を受けて羽田線増便と沖縄線を新規で開設する。
ANAは2015年、成田・羽田から新たに海外4都市(ヒューストン・クアラルンプール・ブリュッセル・シドニー)へと就航。成田では日本を発着する需要に加え拡大する北米~アジア間渡航需要を見据え国際線の乗り継ぎ拠点として、羽田では日本各地と海外とを結ぶ国際線と国内線の乗り継ぎ拠点として、様々な渡航ニーズに対応する「首都圏デュアルハブモデル」に着手してきた。
2016年サマーダイヤにおいても、成田における国際線ネットワークの拡充を進め、国際ハブ空港として機能を強化する。4月の成田=武漢線のデイリー運航便を新規開設するほか、経済成長著しいASEANへの新規路線として、9月に成田=プノンペン線を開設する。ANAとしてはASEAN8カ国目への就航となる同路線は、日本とカンボジアを結ぶ唯一の定期直行便となる。一方、成田=成都線は週4往復から7往復に、羽田=香港線は週10往復から週9往復に増減する。
また、2016年度上期より新たに中距離国際線仕様のB787-9型機を受領し、アジア路線を中心に投入していく。ANAは現在、全ての欧州路線(6路線)および米国本土路線(9路線)でビジネスクラスのフルフラットシートとプレミアムエコノミーシートのサービスを展開しているが、両シートを装備したB787-9型機を通じて、新たにアジア2路線3便においてもサービスを開始する。
機材に関して、3月末より成田=ムンバイ線を現状の「ANA BusinessJet」から長距離国際線仕様のB787-8型機に変更し、4月末からは羽田=バンク―バー線にもB787-9型機を投入する。このB787-9型機により、ビジネスクラスでフルフラットシートを提供する欧米路線は、全欧州路線(6路線)および全北米路線(10路線)に拡大する。
国内線では、羽田=宮古線と岩国=沖縄線(期間運航)を新規開設する一方、羽田=富山/小松線、伊丹=鹿児島線、中部=宮崎線を減便、関西=函館を運休する。