近畿日本鉄道は20日、一部線区を除いてダイヤ変更を行うと発表した。ダイヤ変更の実施日は3月19日。名阪特急をはじめ、特急列車の設定が一部変更されるほか、一般列車も大阪線を中心に時刻・運転本数の変更、列車種別の変更などが行われる。

名阪特急「アーバンライナー」

名阪特急は朝・夜を中心に時刻や停車駅、運転本数などを変更。土休日の近鉄名古屋駅6時0分発の特急列車は現行の停車駅(近鉄名古屋駅・津駅・大和八木駅・鶴橋駅・大阪上本町駅・大阪難波駅)に加え、桑名駅・近鉄四日市駅・白子駅にも停車し、大阪難波駅に8時21分に到着する。これにともない、桑名駅6時19分発の大阪上本町行特急列車は運転取りやめとなる。土休日の朝には、近鉄名古屋駅8時20分発・大阪難波駅10時34分着の特急「アーバンライナー」を増発。大阪方面への利便性向上を図る。

平日朝の大阪上本町駅8時33分発の特急列車は大阪難波駅8時30分発に変更。これにより、名古屋方面の名阪特急の始発駅はすべて大阪難波駅となる。伊賀神戸駅に停車する名阪特急も増え、新たに朝の名古屋方面特急2本、夜の大阪方面特急5本が同駅に停車する。大阪難波駅21時0分発の特急列車は現行の停車駅に加え、白子駅・四日市駅・桑名駅にも停車。近鉄名古屋駅23時15分着(土休日は23時16分着)となる。平日の松阪駅22時18分発・近鉄名古屋駅23時25分着の特急列車は運転取りやめとなる。

朝7時台に津駅を発車する大阪上本町行の特急列車も運転取りやめに。代わって松阪駅を7時1分に発車する大阪上本町行の特急列車が設定される。現行の大阪上本町駅6時50分発、宇治山田行の特急列車は始発駅が大阪難波駅に変更され、同駅6時40分発となる。

平日の大阪上本町駅18時50分発・19時50分発の特急列車はそれぞれ発車時刻を5分早めるとともに、現行の鳥羽行から松阪行に変更。一方、近鉄名古屋駅19時15分発・20時15分発の特急列車はともに現行の松阪行から鳥羽行に変更される。平日夜には鳥羽駅20時40分発・近鉄名古屋駅22時20分着の特急列車も設定。久居駅に停車する特急列車も増え、新たに朝の近鉄名古屋行4本、夜の宇治山田行2本が同駅に停車する。

南大阪線・吉野線の特急列車もダイヤが変更され、10~14時台の大阪阿部野橋駅の発車時刻を毎時10分、9~15時台の吉野駅の発車時刻を毎時34分に統一。大阪阿部野橋駅9時40分発の特急列車は現行の橿原神宮前行から吉野行に変更される。

大阪線の一般列車、平日朝・夜は急行・区間準急中心のダイヤに

けいはんな線・道明寺線などを除く各路線で一般列車のダイヤ変更も実施。大阪線では朝・夜の時間帯を中心に列車の増発や種別変更を行う。大阪上本町行の始発列車は現行の河内国分駅5時20分発の普通から同駅5時15分発の区間準急に変更され、大阪上本町駅の到着時刻が10分繰り上げられる。

一般列車も大阪線を中心にダイヤ変更を行う

平日朝の時間帯、大和八木駅を5時38分に発車する大阪上本町行急行を設定するとともに、大阪上本町行快速急行3本を急行に変更。現行の準急も一部列車を除き、区間準急に変更される。7~8時台に大阪上本町駅に到着する準急・区間準急は現行の9本から14本に増発される。大阪上本町発の列車も、現行の同駅6時18分発の名張行準急を同駅6時26分発の五十鈴川行急行に変更し、大阪上本町駅8時17分発の高安行普通が増発される。

平日20時台以降、大阪上本町発の急行を3本増発するとともに、現行の快速急行10本を急行に変更。同時間帯の準急も区間準急に変更される。平日20~23時台は急行・区間準急がそれぞれ15分おきに運転されるダイヤとなり、河内国分駅で区間準急から後続の急行へ接続する。大阪上本町駅23時45分発の五位堂行準急も増発され、五位堂方面への最終列車の時刻を繰り下げる。夜間の大阪上本町行の快速急行8本は急行に変更。大和八木駅0時7分発、五位堂行普通を増発し、同区間の最終列車を繰り下げる。

その他、奈良線では平日に阪神なんば線へ直通する快速急行の運転時間帯を拡大し、大阪難波発近鉄奈良行の最終列車繰下げ、近鉄奈良発大阪難波行の始発列車繰上げも実施。名古屋線では10~14時台の急行10本(近鉄名古屋発近鉄四日市行5本・近鉄四日市発近鉄名古屋行5本)を準急に変更する。その他の路線でも、利用状況などに応じた列車の運転本数、運転区間、時刻などの見直しが行われるとのこと。