説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『カレンダーの出発通知を無視しているとどうなる?』という質問に答えます。

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iOS 9の『カレンダー』でイベントを作成したとき、あわせて目的地の位置情報を登録していると、現在地から目的地までの時間を逆算し出発時刻が近づくと通知してくれます。残念ながら日本では公共交通機関の利用を考慮してくれないため、あまり頼りにはなりませんが、クルマでの移動が大半という人には重宝する機能かもしれません。

その通知ですが、あくまで『カレンダー』のアドバイスと理解したほうがいいでしょう。公共交通機関での移動が考慮されていないため、特に都市部では現実に即していないという事情もありますが、通知したその瞬間から情報としての鮮度が低下するためです。

出発時刻の通知は、最初「11:50までに車で出発すれば間に合います」といった文面ですが、その後「今すぐ車で出発すれば間に合います」という文面で再通知されます。通知はタップして開くか削除しないかぎり通知センターに表示され続けますが、当然ながら1時間かかる道のりのところ20分前に出発しても間に合うわけがありません。「今すぐ~」と通知した時点で、通知の役割は終わっています。

とはいえ、この出発通知はあったほうが便利です。位置情報を登録していないか、移動時間が3時間を超えるイベントはスルーされますが、近郊での用事はほとんどの場合通知が行われます。あらかじめ通知オプション(イベント作成画面で設定できます)を指定しなくても、ほどほどのタイミングで外出を促してくれるわけですから、うまく活用したほうがいいでしょう。

この機能が必要ないという場合は、『設定』→「メール/連絡先/カレンダー」→「デフォルトの通知の時間」の順にタップし、「出発時刻」スイッチをオフにしておきましょう。そうすれば、位置情報を利用した通知は行われなくなります。

クルマでの移動しか考慮されていないとはいえ、出発時刻の通知はあったほうが便利です