観光庁は19日、2015年の訪日外国人消費動向調査(速報)の結果を発表した。それによると、訪日外国人の旅行消費額は前年比71.5%増の3兆4,771億円となり、年間値で初めて3兆円を上回った。
費目別は「買物代」が1兆4,539億円で最多
同庁は「訪日外国人数が前年比47.1%増と大幅に伸び、1人当たりの旅行支出額も大きく伸びた」と分析。2016年の予想については「訪日外国人数がこれまでのような勢いで増えていくとは考えにくく、旅行消費額の伸び率は鈍化していくとみている」と話している。
1人当たりの旅行支出額は同16.5%増の17万6,168円。国・地域別では、中国が同22.5%増の28万3,842円で最も高く、以下、米国が同6.2%増の17万5,554円、香港が同16.5%増の17万2,356円と続いた。
国・地域別の旅行消費額をみると、トップは中国で同153.9%増の1兆4,174億円と初めて1兆円を突破。次いで台湾が同46.9%増の5,207億円、韓国が同43.9%増の3,008億円となった。
費目別の旅行消費額は、買物代が1兆4,539億円で最多となり、構成比は41.8%と前年(35.2%)より拡大。国・地域別の買物代をみると、中国が8,089億円と圧倒的に多かった。
2015年10~12月期の訪日外国人の旅行消費額は前年同期比57.1%増の8,804億円。1人当たりの旅行支出額は同10.0%増の16万7,699円となった。