日本政府観光局(以下、JNTO)は19日、2015年の訪日外国人客数(推計値)が前年比47.1%増の1,973万7,400人となり、3年連続で過去最高を更新したと発表した。伸び率は統計を開始した1964年以降で最大となった。
19市場で年間過去最高を記録
過去最高を記録した要因としては、クルーズ船の寄港増加、航空路線の拡大、訪日プロモーションの効果、円安による割安感の定着、ビザの大幅緩和、消費税免税制度の拡充などを挙げている。
市場別にみると、主要20市場のうちロシアを除く19市場が年間での過去最高を記録。このうち最も多かったのは中国で同107.3%増の499万3,800人、次いで韓国が同45.3%増の400万2,100人、台湾が同29.9%増の367万7,100人と続いた。また、米国が同15.9%増の103万3,200人と初めて100万人を突破したほか、東南アジア6市場の合計が200万人を上回った。
JNTOは2016年の訪日外国人客数について、「円安基調の継続や周辺諸国の経済成長といった好環境が維持されれば、2,000万人を超えることが期待されている」と分析。また、中国市場については「今後の伸び率は徐々に穏やかになる」と予想している。
2015年12月の訪日外国人数は前年同月比43.4%増の177万3,000人と、12月として過去最高を更新。市場別では、韓国、シンガポール、マレーシア、インドネシア、豪州、カナダの6市場で単月として過去最高を記録したほか、ロシアを除く13市場で12月として過去最高を更新した。