富士通は18日、同社PC製品の2016年春モデルを発表した。個人向け製品は、店頭が3シリーズ7機種、カスタマイズできるWebモデルは5シリーズ5機種で展開する。
店頭モデルでは、同社初の4Kディスプレイを搭載したハイエンドノートPC「GRANNOTE」や、着脱式の12.5型タブレットPC「arrows Tab RH77/X」が注目機種だが、Webモデルでは、テレビに接続できる小型デスクトップPC「ESPRIMO WD1/X」(WD1/X)が面白い。
いまやレガシーな(しかし法人需要のある)PS/2インタフェースを備えたWD1/Xは、法人向けに展開している既存モデルが、2016年春モデルで個人向けに落ちてきたモデル。小型のきょう体や幅広いインタフェースに加え、CPUに35Wの定電圧版Skylakeを採用する性能の高さ、そしてドライバ一本で側面を簡単に開けられるアクセス性の高さもポイントだ。
富士通は、テレビにつなげるスティック型PCは一定数のニーズがあるが、スティック型PCの非力なスペックではものたりないユーザーに向け、「デスクトップ同等の性能ながら、テレビに接続できる小型モデルを提供した」と説明する。本稿では、WD1/X(試用機)の外観を写真で紹介していく。
本体前面。USB 3.0×2、電源ポート、光学ドライブ、イヤホン端子/マイク端子が搭載 |
本体背面。D-SubやDisplayPort、DVI-D、HDMI、Gigabit対応有線LAN、USB 3.0×2、USB 2.0×2、そしてPS/2インタフェースなど |
PS/2端子はキーボード用。なお、USB下の3.5mmミニジャックはラインアウト端子 |
アクセス性の高さもWD1/Xのポイント。そこで、どれくらい簡単にアクセスできるのか、PCを実際に開けてみることに。まずは背面に設置されているストッパーを解除 |
左側面のカバーを開けるツメが中央にある。これを押さえてカバーを持ち上げると…… |
左側面のカバーが外れる |
ファンも簡単に取り外せた。サイドのカバーを外す方向に若干手間取ったが(ただ持ち上げるのではなく、一端手前に引いて持ち上げる)、内部にアクセスするまで5分かからず、メンテナンス性は非常に高いと言ってよいだろう |
WD1/Xは内部に電源ユニットを内蔵しており、ACアダプタが不要だ。コードだけで利用できることも、テレビ横に置けるポイントのひとつとなっている |
実際に24型ディスプレイと組み合わせてみたところ。接続はDVI-Dケーブルでつないでいる |
光学ドライブも内蔵。試用機はブルーレイディスクドライブだが、DVDスーパーマルチもしくは非搭載を選べる |
付属のキーボードとマウス。通常はUSB有線キーボードとマウスだが、オプションでワイヤレス仕様のキーボードとマウスを選択できる |
Windowsシステム評価ツールの結果(Windowsエクスペリエンスインデックス)。プロセッサが8.3、メモリが8.3、グラフィックスが7.7、プライマリハードディスクが8.2と、一般的なノートPCや一体型デスクトップPCと比べ高いスコアが叩きだされている |
試用機の主な仕様は、OSがWindows 10 Home、CPUがIntel Core i7-6700T(2.80GHz)、メモリが16GB、ストレージが512GB SSD、グラフィックスがIntel HD Graphics 530(CPU内蔵)、光学ドライブがBDXL対応ブルーレイディスクドライブなど。オプションのディスプレイはフルHD解像度の24型ノングレアで、ワイヤレスキーボード、ワイヤレス光学マウスも選択できる(こちらもオプション)。
直販サイト「富士通WEB MART」の最小構成価格は税別77,760円から。直販ではCPUやメモリ、ストレージ容量、光学ドライブ種類、ディスプレイの有無やサイズ、Officeなどの構成を選択できる。