日本気象協会はこのほど、全国・都道府県別の2016年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第3報)を発表した。
1月下旬にかけて、気温は平年並みか平年より低い日が多くなるという。2月から3月にかけては、西日本と東日本で平年並みか高く、北日本ではほぼ平年並みの見込み。この時期の気温が平年より高いとスギ花粉の飛散開始は早まる傾向にあることから、スギ花粉の飛散開始(※)は、西日本と東日本では例年より早く、北日本では例年並みと見ている。
花粉シーズンは、2月上旬に九州・中国・四国・東海・関東地方から始まる見込み。しかしスギ花粉は飛散開始と認められる前から、わずかながら飛び始める。2月上旬に飛散開始が予測される地域では、早めの花粉対策が大切だという。
スギ・ヒノキ花粉の飛散数がピークになる時期は、花粉シーズン中の気温や予想される総飛散数と関係があるとのこと。2月と3月の気温は全国的に平年並みか高いと予想しているが、ピーク時期を早めるほどではないため、スギ・ヒノキ花粉のピーク時期は例年並みの見込みだという。
スギ花粉のピークは、福岡は2月下旬から3月上旬、高松・広島・大阪・名古屋・東京は3月上旬から中旬の見込み。金沢と仙台は3月中旬から下旬にピークを迎えると見ている。スギ花粉のピークが終わった後は、各地でヒノキ花粉がピークを迎える見込みだという。
金沢と仙台は4月にヒノキ花粉が飛散するが、飛散数が比較的少なく、はっきりとしたピークはないと予測している。
飛散数を前シーズンと比べると、九州・四国・東海・関東甲信地方では多いかやや多く、中には非常に多く飛散するところもあるという。中国地方では前シーズン並み、近畿・北陸・東北地方と北海道ではやや少ないと予測している。
過去10年(2006~2015年)の平均値と比べると、花芽が多く形成される気象条件のそろった東北地方ではやや多い見込みだという。そのほかの地域では、花粉の飛散数は例年より少ないところが多いと見ている。特に九州・四国・近畿地方と北海道では非常に少なく、例年の半分以下となる見込み。
※1平方cmあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日