東芝は13日、メガネ型ウェアラブル端末「Wearvue(ウェアビュー) TG-1」を発表し、国内の企業を対象として受注活動を開始した。出荷開始は2月29日を予定している。
主な用途として、インフラの保守管理、工場や倉庫内での作業などを想定。作業手順やチェックリストをレンズ越しに表示(シースルー)させることで、ハンズフリーでの作業を可能にする。エンターテインメント用途も見据え、スポーツ会場や劇場などで観客向けに貸し出して、さまざまな情報をWearvue経由で観客に提供。観戦、観劇を盛り上げる。
Wearvue本体は重さが50gと軽く、人と対面する接客業務などでも違和感を持たれないように、メガネとして自然なデザインを追求した。本体サイズはW167.9×D162.5×H38mmだ。また、投映部を側面後方に配置した独自の「光学シースルー型バーチャルイメージ方式」によって、使用時に広い視野を確保。投映角度を調整する「パーソナルアジャスター」機構によって、顔形状や眼間距離が異なる日本人成人の98%をカバーできるという。
入力映像の解像度は720p(1,280×720ドット)で、投映時は光学補正によってアスペクト比が1:1となる。投映部の最大輝度は500カンデラ/平方メートル、表示色は約26万色、シースルー透過率は70%、画角はおよそ水平9度×垂直9度。電源には外部バッテリを用い、USB経由で入力する。入力電圧は一般的な5Vで、モバイルバッテリやWindows端末のUSBポート出力を使う。インタフェースはHDMIとUSB Aだ。
なお、WearvueはWindows端末とUSB接続して使用し、Windows環境で動作するアプリケーションの開発が必要となる。開発に必要なSDKは、東芝のWebサイトで2月29日から無償提供される予定だ。