内閣府は12日、2015年12月の景気ウォッチャー調査の結果を発表した。それによると、景気の現状判断DIは前月比2.1ポイント上昇の48.7となり、2カ月ぶりに改善した。なお、横ばいを示す50は5カ月連続で下回った。

11月の落ち込み分が戻る

内閣府は「2カ月ぶりの上昇となったが、判断としては概ね横ばいの動きとみている。11月に暖冬の影響で現状判断DIが大きく下がったのが戻った部分が大きいのではないか」と分析している。

家計動向関連DIは同3.3ポイント上昇の47.7。業種別にみると、小売関連DIは同3.7ポイント上昇の45.1、飲食関連DIは同8.3ポイント上昇の52.9、サービス関連DIは同1.9ポイント上昇の51.1、住宅関連DIは同0.6ポイント上昇の49.7となった。

景気の現状判断DI(出典:内閣府Webサイト)

企業動向関連DIは同1.1ポイント上昇の48.9。業種別では、製造業は同1.9ポイント低下の46.0、非製造業は同3.8ポイント上昇の51.2となった。

雇用関連DIは同1.1ポイント上昇の55.1となった。

2~3カ月先の景気の先行きに対する判断DIは同横ばいの48.2。横ばいを示す50の水準を4カ月連続で下回った。

内閣府は、景気の基調判断を「景気は、中国経済に係る動向の影響等がみられるが、緩やかな回復基調が続いている」に据え置くとともに、先行きについては「中国経済の動向など、海外情勢への懸念がある一方で、観光需要や受注の増加、雇用の改善への期待等がみられる」とした。