子どものいる家庭では何かと家計が膨らみがち。教育費やマイホーム費用などのことも考えると、日頃から節約への心がけが必要です。しかし子どものことを考えると、食費や学習費からムリに削るのではなく、できれば電気や水道のムダを省いて賢く節約したいもの。そこでここでは、光熱費の節約をしながら助成金をもらえるといったお得な自治体のエコ支援制度をご紹介します。
千代田区ではLED照明購入の支援制度も
こまめに電気を消したり、未使用時の家電のコンセントを抜いている節約上手な人がいますね。しかし細かな節約をしていても、日暮れが早い冬場は照明を長時間つけたり、暑さ・寒さが厳しい季節にはエアコンを長く使用したりすると、あっという間に光熱費が上がります。細かな節約も必要ですが、電気消費量を減らす仕組みづくりも検討してみましょう。
例えば照明。蛍光灯に比べて消費電力が少ないLED照明は、電気代も安くなります。電力比較サイトのエネチェンジが利用時間・電力量単位など同条件で比較した試算によると、リビングのメイン照明(12畳用)として利用する場合、蛍光灯シーリングライトの月1,105円に対し、LEDなら405円。月当たり約700円、年間で約8,400円おトクになるそうです。
蛍光灯よりもLEDが高価なのは否めませんが、長い目で見るとコストは割安。加えて自治体支援があれば利用価値は大でしょう。「家庭用LED照明の購入代金に対する支援制度」を実施している東京都千代田区では、区民が区内の商店等で家庭用LED照明を5,000円以上購入すると、エコ・アクション・ポイントをもらえます。
例えば5,000円分の購入でエコポイントは1,000ポイント。1,000円分の食事券やその他様々な商品と交換できます。もちろんポイントはすぐに使わずためてもOK。同区ではLED照明購入以外にも、電気・ガス・水道の使用量を記録した環境家計簿を提出するとポイントがもらえます。光熱費の節約にも力が入り、さらに家計の節約に役立ちそうですね。
エアコン対策には「屋上緑化」や「壁面緑化」などがおススメです。ベランダの緑のカーテンは、なんと室温を10℃以上低くする効果があるそう。都内では中央区および北区で支援制度を実施しています。例えば中央区では、屋上・ベランダの緑化で1平方メートル当たり3万円の助成金がもらえます。敷地面積や緑化基準に対する条件などを区の緑化推進係に確認してみましょう。
しかし、「緑化は水道代がかかる」という人もいるかもしれません。では、水道水ではなく、風呂の残り湯や貯めた雨水を利用する方法はどうでしょう。例えば東京都品川区では「雨水利用タンク設置助成」を実施しています。これは、雨水タンク本体、および雨水タンク設置工事費の助成をしてくれるというもの。助成金額は雨水タンク本体価格と雨水タンク設置工事費を合わせた額の1/2(上限5万円、雨水タンク設置工事費は上限1万5,000円)です。
ためた雨水を庭やベランダでの家庭菜園に利用すると、食費も少し助かり、食育にも繋がり一石二鳥。雨水の利用は緑化に限らず、夏場の打ち水に使うと電気代の節約にも繋がります。遊び盛りの子どもがいる家庭では、泥遊びしたときの下洗いとしてもOK。その他、災害時などの水の確保にも利用できそうです。一石二鳥にも三鳥にもなりそうな雨水タンク支援制度は東京都の場合は大田区、世田谷区、北区、板橋区、葛飾区、小金井市で実施しています。自治体ごとに条件や助成額が異なるので、早速各自治体に確認してみましょう。
著者プロフィール
武田明日香
エフピーウーマン所属ファイナンシャル・プランナー
南山大学経済学部卒業後、大手印刷会社に入社。2010年に、法人営業の仕事をしながら自己啓発のためにファイナンシャルプランナーの資格を取得。「女性がライフステージで選択を迫られたときに、諦めではなく自ら選択できるための支援がしたい」という想いから、2013年にファイナンシャルプランナーに転身。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく!トラベル!」、「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「webR25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人生を送るための知識を伝えている。
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