風邪の引き金、「湯冷め」を防ぐには?

異常気象のせいか、気温の上下が激しい今年の冬。とは言え、日中に温かさを感じる日でも、やはり夜には芯まで冷え込みますね。そんなときは、ゆっくりお風呂に入って温まりたいもの。ところがこの毎日の習慣に、風邪をひく原因が潜んでいるとしたら……?

その風邪をひく原因とは、「湯冷め」のこと。特に冬は他の季節に比べて気温が低く、「湯冷め」を起こしやすいと言われています。そこで今回は、株式会社バスクリンの石川泰弘さんにインタビューを行い、湯冷めを防ぐ方法を教えていただきました。


――まず、「湯冷め」で風邪をひく仕組みを教えてください。

石川さん「お風呂で温まった状態の身体は、大量の汗をかきます。その汗でぬれた身体を放置していると、その汗が身体を必要以上に冷やして、風邪をひいてしまうのです。これが『湯冷め』ですね」

――では、「湯冷め」を防ぐにはどうしたらいいのでしょう?

石川さん「いまどきの部屋の中は暖かくなっていますから、お風呂上がりの環境が寒いことによる『湯冷め』はあまり起きません。最近の『湯冷め』は、お風呂から出てすぐに寝てしまい、布団の中でかいた汗が冷えて、風邪をひくというものです。先ほどもお伝えしたように、お風呂で温まった身体は大量の汗をかきますから、それがおさまるまで待つ必要があります。一番良いのはパイル地のバスローブを着て、体温が落ち着くのを待って眠ることでしょう」

――なるほど、汗がポイントなのですね。バスローブを使う以外にも方法はありますか?

石川さん「寝ているときに汗をかかないようにすれば良いので、いったん別の服を着て体温が落ち着いてから、寝間着に替えるのも良いでしょう」

――その他、「湯冷め」対策に役立つものはありますか?

石川さん「一般的に粉末状の入浴剤には、硫酸ナトリウムという温泉の主成分が入っています。これは温浴効果を高めてくれるもので、汗がひくまで待った後でも、身体が温まった状態を保ってくれますよ」

「湯冷め」を防ぐには、汗がひくのを待って寝ることと、汗をかいたら着替えるのが大切ということですね。入浴の後にはこれらのポイントに注意し、ぜひ元気な身体で冬を過ごしてくださいね。

《取材協力》
石川泰弘さん:株式会社バスクリン 販売管理部マネージャー 兼 広報責任者。温泉入浴指導員、睡眠改善インストラクター。
株式会社バスクリン 公式サイト https://www.bathclin.co.jp/



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