2014年末をNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』で締めくくった後、翌年は『アイムホーム』(テレビ朝日系)、『表参道高校合唱部!』(TBS系)、『5→9~私に恋したお坊さん~』(フジテレビ系)の3作品にレギュラー出演した吉本実憂(19)。所属事務所のオスカープロモーションは、武井咲、剛力彩芽といった人気女優を多数かかえているが、その中でも2015年の出世頭といえる活躍だった。

かねてから「演じることが楽しい」と口にする一方で、「自分に自信がない」とたびたび不安も吐露していた美少女は飛躍の年を経た今、何を思うのか。昨年12月3日に行われた、所属事務所・オスカープロモーション主催「晴れ着撮影会」に出席した吉本を直撃取材した。

女優の吉本実憂 撮影:西田航

――2015年は特にドラマで大活躍でしたね。

いえいえいえ! ありがとうございます。

――飛躍の年といってもいいと思います。

全然まだまだです。でも、本当に楽しかったんです。いろいろな方が「忙しいでしょ」と心配してくださるんですが、お芝居が大好きなので(笑)。大好きだからこそ悔しいこともありましたが、何よりも楽しさを感じることができた一年だったと思います。

――以前から「お芝居が好き」とおっしゃっていましたが変化はありましたか。

それが……変わらないんです(笑)。大好きです。楽しすぎます。自分じゃない人を演じられることがうれしくて、自分では言えないようなことだったり、自分からは出てこないような感情も味わえたり。それから、自分が演じることによって、観てくださる方が「明日がんばってみよう」とか前向きに生きようとか思ってくれれば幸せです。そうやって、少しでも人に影響を与えられるようなお仕事だと思いますので、がんばっています。

――私もその一人です。『表参道高校合唱部!』の5話で合唱部のメンバーが披露したブルーハーツ「TRAIN-TRAIN」で泣いてしまいました。

本当ですか!? うれしいです!

――レギュラー出演が増えたことで周囲の反応に変化は?

そうですね、街中で女の子に話し掛けられることが増えました。ありがたいです。

――出演する作品によって役柄に年齢の幅がありましたが、そこに難しさは?

確かに難しさは感じましたが、23歳でも剛力さんみたいにすごくかわいらしい雰囲気の方や、私より年下でも落ち着いている方もいらっしゃいますので(笑)。外見の印象はメイクや服装など変わりますので、メイクさんやスタイリストさんの技術に支えていただいています。それよりも、今までどうやって生きてきたのかとか内面的な方に目を向けるようにしています。

――これだけの経験を積まれていますが、いつもイベントなどで「自分に自信がない」とおっしゃっていますね。今でも同じですか?

自信ないです(笑)。事務所の方に堂々とすることは大事と言われていて、背筋を伸ばして堂々とすることを心がけていますが、きっと不安とか自信のなさは一生ついてくるものじゅないかと思っています。どれだけ努力しても満足しない性格で、もちろんほめられるとうれしいんですけど、「まだやれる」「まだがんばろう」と思ってしまいます。自信がないからこそ、がんばれるんだと思います。

――2016年も期待しています。

ありがとうございます。自分にしかできない役というと大げさかもしれませんが、「観てくださる方に何かを伝えたい」という思いが強いので、自分には何ができるのか、自分は何を伝えられるのかというのをしっかり考えて、前向きにがんばっていきたいと思います。

■プロフィール
吉本実憂(よしもと・みゆ)
1996年12月28日生まれ。福岡県出身。身長160cm。AB型。2012年に第13回全日本国民的美少女コンテストでグランプリを受賞。2014年のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』に抜てきされた後、2015年は『アイムホーム』(テレビ朝日系)、『表参道高校合唱部!』(TBS系)、『5→9~私に恋したお坊さん~』(フジテレビ系)と3クールにわたってドラマにレギュラー出演。内野聖陽が主演した映画『罪の余白』(15年)ではダークヒロインとして存在感を示した。