北海道新幹線新青森~新函館北斗間開業に向けた「地上設備最終切替」の事前確認が1月1日に実施され、日中の青函トンネルをH5系の試験列車が走行した。

新幹線・在来線共用走行区間を走る北海道新幹線H5系の試験列車

今回の事前確認は、青函トンネルを含む新幹線・在来線共用走行区間(新中小国信号場から木古内駅まで)の運行管理システムと地上設備(架線電圧・信号保安設備など)を新幹線開業後と同じ状態にした上で、「貨物列車を走行させ、共用走行区間と在来線区間を直通できること」「新幹線、貨物列車を走行させた状態で、開業後のシステムが24時間安定して稼働すること」を確認するため、実施されたという。H5系の試験列車は新青森~新函館北斗間で8往復運転されることが報じられた。

共用走行区間の最高速度は、現行の在来線特急列車と同じ140km/hとされており、H5系の試験列車も在来線並みの速度で青函トンネル付近を走行。貨車の両側にEH800形を連結した貨物列車の試験列車も共用走行区間を走り、奥津軽いまべつ駅でH5系の試験列車が貨物列車の試験列車を追い越す場面も見られた。同駅ではH5系の試験列車の到着・発車に合わせ、開業後と同じ内容の駅構内放送も行われている様子だった。

「地上設備最終切替」の事前確認の実施にともない、1月1日は青函トンネルを走る在来線特急「スーパー白鳥」「白鳥」、急行「はまなす」が全列車運休に。津軽線蟹田~三厩間もすべての普通列車が運休となり、代行バスが4往復(通常ダイヤより1往復減)運行された。江差線は釜谷~木古内間でバス代行輸送が行われたほか、函館~釜谷間も一部列車が運休に。1月2日の木古内駅6時3分発の普通列車(函館行)も運休が決まっている。

貨物列車の試験列車。貨車の両側にEH800形が連結された

津軽線蟹田~三厩間も全列車運休となり、代行バスを運転

開業へ準備が進む奥津軽いまべつ駅。津軽線津軽二股駅と接続する

北海道新幹線新青森~新函館北斗間は今年3月26日に開業予定。「地上設備最終切替」は3月22日未明から行われ、3月22~25日は青函トンネルを走る旅客列車がすべて運休(貨物列車は運転予定)となる。この期間の津軽線・江差線普通列車の運休はないとのこと。