2015年12月31日、午後9時より東京・豊洲PITにおいて、ももいろクローバーZ初の年越しライブ『第一回ゆく桃くる桃「笑顔ある未来」』が開催された。
かねてから「カウントダウンコンサートをやって、ファンのみんなと年を越したい」というメンバーの強い希望はあったが、年齢的な問題もあり、なかなか実現しなかった。今年、佐々木彩夏が高校を卒業したことでその問題はクリアされ、さらに3年連続で出場してきた紅白歌合戦の選から漏れたことを受けて、初の開催に踏み切ったという。
このイベントは地上波(テレ玉)、BS(BS11)、CS(フジテレビNEXTsmart)で同時生中継、という前代未聞のスケールで放送されただけではなく、Ustreamの『momocloTV』から全世界に生配信。さらにはニッポン放送の番組内でもライブの模様が流されるなど、さまざまなメディアを通じて、会場の熱気が全国のファンに届けられた。
カウントダウンコンサートとはいっても、その内容は非常にバラエティに富んだもので、まず夜9時からは「年忘れロイヤルランブル~ももいろトークセッション~」と題したトークショーがスタート。土田晃之がMCを務め、パネラーとして本広克行(映画監督)、武井壮(百獣の王)、村主章枝(元フィギュアスケート選手)、所十三(漫画家)、阿部真奈(女川さいがいエフエム・パーソナリティー)が登壇し、ももクロと一緒に「2015年もっとも笑顔になれたエンターテインメント」「笑顔を届けるために心がけていること」「笑顔を届けるためにももクロがすべきこと」など、2015年から未来につながるテーマが徹底討論された。途中からは教育評論家の"尾木ママ"こと尾木直樹も登場し、より賑やかなトークに。さらにVTRで笑福亭鶴瓶からメッセージが届き、事前に収録された百田夏菜子と田中将大投手のスペシャル対談の模様も公開。その映像を受けての討論も大いに盛り上がり、大晦日の夜に相応しい豪華な内容となった。
トークショー終了後には「年忘れBIG対談」として、加山雄三とメンバー4人(玉井、佐々木、有安、高城)による想定外の異次元対談、そして「トリプルスリー」で2015年の流行語大賞に輝いた柳田悠岐選手(福岡ソフトバンクホークス)が"推しメン"である有安杏果と「笑顔」について語り合う様子がVTRで流された。
22時35分からは、いよいよ「ももクロカウントダウンライブfrom2015to2016」がスタート。ダウンタウンももクロバンドの生演奏をバックに、加山雄三に直接リクエストされた「ピンキージョーンズ」でライブは幕を開け、柳田選手のリクエスト曲「CONTRADICTION」、田中投手のリクエスト曲「走れ!」を含めた13曲が披露された。
そして、14曲目の「行くぜっ! 怪盗少女」で年越しのカウントダウンがスタート。残り1分を切ったところでモニターにカウントダウン表示が映し出され、ステージにはこの日のゲストが総登場。ちょうど年を越す瞬間に百田夏菜子のエビ反りジャンプがピタリと決まり、最高の盛り上がりの中、ももクロは超満員のファンと一緒に2016年を迎えた。
年が明けてもイベントはまだまだ続行。次なるプログラムは『坂崎幸之助の「年の始めはフォーク村」』。現在、フジテレビNEXTで放送中の『坂崎幸之助のももいろフォーク村NEXT』のスペシャルライブ版で"村長"こと坂崎幸之助が新春のステージに登場。司会進行は飯塚悟志(東京03)と玉井詩織が担当し、メンバーが番組で特訓してきたギターの腕前を披露するコーナーや、坂崎村長がリクエストしたバラード曲をももクロが歌うなど、熱狂の年越しとは対照的にしっとりとした「歌い初め」となった。
ももクロにゆかりのある芸人が総出演したお笑いライブを挟んで、最後のプログラムとなる「新春ロイヤルランブル~ももいろ歌合戦~」が深夜2時すぎに幕開け。引き続き、司会を東京03の飯塚悟志と玉井詩織の「さとしおりん」が務め、ももクロのメンバーが寺田恵子、篠原ともえ、松本明子、木村充揮(憂歌団)、榊いずみ、宮本笑里らゲストミュージシャンとのコラボ曲を連発する。そして最後は出演者全員で「あの素晴らしい愛をもう一度」を大合唱し、6時間に渡る大ボリュームの年越しイベントは深夜4時過ぎに大盛況のうちに幕を閉じた。
(Photo by HAJIME KAMIIISAKA)