東京スター銀行はこのほど、「親世代の資産に関する意識調査」の結果を発表した。それによると、将来に対する不安に備えて、資産を自分達のために使おうと考える親世代は約9割に上った。
資産は自分達自身で自由に使いたい
親世代に今後の生活見込み=リタイア後の人生において、現在の貯え(資産)とこれからの収入(年金含む)でどのような生活になるかと尋ねたところ、38.6%が「ぎりぎりの生活」、5.6%が「生活できない」と回答した。
親世代に資産を誰のために使いたいかと聞くと、「夫婦のため」が63.8%、「自分のため」が23.2%と、計87%が「自分の資産は、自分たちのために使いたい」と考えていることが判明。また、老後に対する考え方として、「自分達の資産は子どもに残さず、自分達自身で自由に使いたい。その代わり、老後のことは子どもに頼らず自分自身で解決する」を選んだ人は80.0%(計)に上った。
同行は「今のリタイア層であれば退職金を十分もらっている人も多いとは思うが、将来にかけて物価スライドで若干下がってきたり、年金や医療費などにも不安を抱えている人も多いため、まず自分たちの生活のために(資産を)使っていくという人が大半になるのではないか」と分析している。
一方、子世代に親の資産をあてにしているかと問うと、69.6%が「あてにしていない(「あまり」と「全く」の計)」と答えたほか、親の持つ不動産を積極的に引き継ぎたいと思う子世代も49.8%と半数にとどまった。
調査時期は2015年8月、有効回答は55~75歳の親世代700人、30~49歳の子世代500人。