女優の木村佳乃と、俳優の北村一輝子がこのほど、読売テレビ・日本テレビ系スペシャルドラマ『ぼくのいのち』(来年春放送)の収録を行う都内のステジオで取材に応じ、2人が演じる夫婦の息子役である子役・横山歩の演技を絶賛した。
このドラマは、生存率0%と言われた「肝芽腫」というがんを、横山演じる4歳で発症した子どもと、それに立ち向かっていく家族の姿を描くもの。実話に基づいた作品となっており、同じ4歳の子を持つ木村は「台本をいただいたときに泣いちゃって、ちゃんと読めなかったです」というほどの感動のストーリーだ。
取材会では、北村が真面目な話をしている隣で、動きをマネしてふざけたりと、あどけない様子を見せていた横山だが、本番では一変。木村は「ちゃんと感情を説明すると、ちゃんとできるんです」と、その飲み込みの良さに驚いており、北村も「俳優として一番大事なもの、僕らが望むものを持っている」と評した。
木村は特に、自身が演じる三千代が泣いているときに、横山演じる祐平が泣きながら「母ちゃん、泣いていると元気になれないよ」と励まそうとするシーンが印象に残っているそうで、「感情が入り込んですごい!」と評価。北村は「悲しいけど強くなろうと思うシーンで、泣くときにも笑顔になったり、誰も演出していないような顔が不意に出る。そういう子役には、あまり会ったことがない」と、その逸材ぶりを強調した。
両親役からのベタ褒めに、少し照れくさそうな横山。自身が難しかった演技は、監督から「風邪の咳(せき)ではなく、乾いた咳をしてほしい」と要求されたシーンだそうで、木村は「あれは大人でも難しかったと思います」と、まるで本当の母親のように補足していた。
そんな横山の将来の夢は「このままずっと、おじいちゃんまで続けたい」。しかし、直後に「もしかしたら辞めちゃうかもしれない」と弱気になると、北村から「こういう時に言わなくていい(笑)」と、将来を見込まれ、取材対応を指南されていた。