「相続診断士」を認定している一般社団法人 相続診断協会は24日、2015年12月1日に開催した相続診断士から学ぶシンポジウムにおいて実施した、同協会がオリジナルで発行しているエンディングノート「笑顔相続ノート」(※1)に関する調査結果について発表した。

※1 「笑顔相続ノート」は、相続診断協会がオリジナルで発行しているエンディングノート。エンディングノートには、家系図、葬儀の方法、生きている間の延命治療や介護の方法、その他家族への想いやお世話になった人への感謝など、多岐にわたって自由に記入することができる。遺言書と違い法的な効力はないが、故人の想いを伝える有効な方法となる。

調査によると、81%の人が「笑顔相続ノート」(エンディングノート)を"これから"書き残すと回答。そうした「想いを残すという意思はあるが書いていない」という人も含め、88%もの人が書いていないという事実も明らかとなった。

「笑顔相続ノート(エンディングノート)」で想いを残したいですか?

相続診断協会では、「エンディングノートという言葉を耳にする機会は増えたが、実際にはまだまだ普及していない現状がある」と分析。「争族と笑顔相続(※2)の分岐点は家族に想いが伝わっているかが大きなポイントとなる」とし、「家族の為に、年末にエンディングノートを書き、正月に話し合ってみてはどうだろうか」と提案している。

※2 相続診断協会によると、「相続」が「争族」になってしまうのは他人事ではない。遺産が多いから揉めるのではなく、誰でも「争族」になる可能性を持っているという。最高裁判所の「司法統計年報(平成22年度)によると、相続分割事件全体の中で、相続税が全くかからない5,000万円以下の遺産分割で揉めている件数が、全体の74.2%を占めている。「なぜ揉めるのか、どうすれば揉めずに『笑顔相続』を実現できるのか、道先案内を相続診断士が行うとともに、その準備のために生前に話し合うことが親の義務という社会を目指す」(相続診断協会)としている。