俳優のムロツヨシが(39)が20日、東京・赤坂のTBSにて、1月20日スタートの主演ドラマ『悪党たちは千里を走る』(毎週水曜23:53~24:23)のクランクインを迎え、囲み取材で意気込みを語った。
貫井徳郎氏の同名小説を原作とする同ドラマは、ムロ演じる自己中心的なダメ男・高杉篤郎と、山崎育三郎演じる園部優斗、黒川芽以演じる三上菜摘子の3人が、謎の天才犯罪者によって犯人にさせられてしまうユーモラスサスペンス。初日は、ムロ演じるドラマディレクター・高杉が、渾身の企画書を盗用した上司(光石研)に激怒し、後輩の園部(山崎)が止めようとするも高杉の怒りは収まらず、会社を辞めると宣言する第1話のシーンを撮影した。
ムロは「僕は自分のことを喜劇役者と名乗ったりしますが、そこに信頼を置いてくれて、ドラマの真ん中に立たせてもらう。率直にやりがいを感じました」と主演に抜擢された喜びを伝え、「光石さんが本当にムカつく演技をフルスイングでやっていただいて、私もフルスイングでお返しさせていただくという、やりがいのある一日でした」と初日の感想を語った。
本番でムロが突然アドリブを繰り出す場面もあったが、ムロは「台本は設計図」だと言い、「自分なりの提示や台本から思いついたことは現場で怖がらずやろうと、主役に限らずどんな役でもやってきた。それは忘れちゃいけないと思い、提示だけはさせてもらっています」と説明。「あとは、監督やみなさんがカットしたり、『あれはやめてください』とこっそり言いに来たり(笑)。その戦いを毎日繰り広げるであろう初日でした」と話した。さらに、「いろんなものを決めてから臨むタイプでもないので、その時の自分を楽しみにしているというのがある」と、自然に出てくる演技に自身も期待しているそうだ。
そして、2015年1月期の『ウロボロス』(同局)で演じた深町役について、「笑わせる必要のない役をふざけて、言い方をよくすればふくらませた(笑)。まさか深町があんな役になるとは、原作ファンも驚かれた」と振り返った上で、「そういう意味で、台本になくても喜劇部分は増やしたい」と本作でも自分らしさを出す計画のよう。とはいえ、「足し算しすぎて本質がなくなっては意味がない」とし、「本質は確認しながら足し算できれば。また、引き算…あえてやらないおもしろさもあると思うので、いつもとは違ったやり方をしていきたい」と続けた。
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