肥薩おれんじ鉄道はこのほど、2016年3月26日に実施するダイヤ改正について発表した。JR新八代駅まで乗り入れる観光列車「おれんじ食堂」の運行ダイヤも変更し、食事をゆっくり楽しめるように、各便で徐行運転区間を拡大する。
「おれんじ食堂」は2013年3月24日から運行開始し、来春のダイヤ改正で4年目を迎える。出水駅7時53分発・新八代駅9時39分着の1便「ブレックファスト」、新八代駅10時8分発・川内駅14時19分着の2便「スペシャルランチ」、川内駅14時52分発・新八代駅18時36分着の3便「クルージングディナー」、新八代駅18時41分発・出水駅20時6分着の4便「おれんじバー」があり、ダイヤ改正後も各便の出発・到着時刻や料金は今年度と同じ。途中駅の発着時刻を変更した上で、徐行運転区間が拡大される。
1便の徐行運転区間はたのうら御立岬公園~肥後二見間。現行の時速45kmから、ダイヤ改正後は時速35kmでの運転に。2便は八代~肥後高田間、肥後二見~たのうら御立岬公園間、出水~薩摩高城間が徐行運転区間(時速35km)となる。3便の徐行運転区間は薩摩高城~牛ノ浜間と肥後田浦~日奈久温泉間(時速35km)。「美しい海岸風景を眺めながら、より静かな車内でお食事をお楽しみいただけるよう配慮した」とのこと。
従来の境橋(熊本県・鹿児島県の県境に架かる石橋)に加え、新たに重盤岩(熊本県津奈木町にある大きな岩山)も最徐行ポイントに。他にも桜の開花など、季節によって景勝地の徐行運転が予定されている。なお、「おれんじ食堂」は車両検査のため、1月1日から運休となり、運行再開は3月25日の予定。3月26日から新たなダイヤでの運行となる。「お客様満足度の向上を図り、多くの方々に選んでいただける観光列車」をめざす。
その他の快速・普通列車は、現行ダイヤを基本としつつ、JR九州の新幹線・在来線との接続を考慮し、若干の変更を行う。土休日に運行される出水~川内間「ゆうゆうトレイン1・2号」が休止となり、ダイヤ改正後の運行本数は下り・上り1便ずつ減となる。