医師専用コミュニティサイト「MedPeer(メドピア)」を運営するメドピアはこのほど、会員医師を対象に募集した「医学界・医師界における今年の漢字一文字」の結果を発表した。

「2015年 医学界・医師界における今年の漢字一文字」

「2015年 医学界・医師界における今年の漢字一文字」は、11月23日~30日にかけて、同サイト内の「ポスティング調査」コーナーで募集していた。有効回答は2,936人。

1位となった漢字は「偽」(107票)だった。「偽」は2013年、2014年に続き、3年連続で1位となっている。2014年末にSTAP細胞論文について報告書がまとめられ、STAP細胞の存在が否定されたことや、特定機能病院の取り消しにつながった大学付属病院でのずさんな医療・医療事故への対応、東京五輪エンブレムの白紙撤回などの世相も反映されたようだ。

会員医師からは「STAP細胞騒動、杭(くい)打ちデータ偽装など、人の心をあざむく出来事が多すぎると感じる」(50代、消化器外科)、「群馬大学病院での手術後の死亡の件など、信頼を失った感じがする」(50代、一般内科)などのコメントが寄せられた。

2位は「乱」(106票)で、1位の「偽」とはわずか1票差だった。世界各地でのテロ行為に加えて、医療事故調査制度や新専門医制度など医療制度改革での混乱を反映しているものとうかがえる。「精神保健指定医の申請において虚偽が見つかったことが思い出されました」(30代、精神科)という会員医師の意見があった。

3位は「忍」(102票)。会員医師からは「勤務医の厳しい労働環境がますます悪化し、消費税の影響で病院収支も厳しく、ひたすら忍耐を強いられているため」(50代、呼吸器内科)などのコメントが寄せられている。医療費削減や厳しい勤務環境が反映した結果となった。

4位は「戦」(97票)、5位は「変」(68票)、6位は「賞」(63票)、7位は「新」(56票)、8位は「安」(52票)、9位は「争」(50票)、10位は「爆」(47票)だった。