Snapdragon 820のパフォーマンスをチェックする
ベンチマークセッションでは、Snapdragon 820を搭載したリファレンス端末に、Antutu v6.0、Geekbench v3.3.2、GFXBench 4.0というベンチマークアプリと、ブラウザのJavaScriptベンチとしてKraken、Octaneの2種類が用意されていた。
今回は、前モデルとなるSnapdragon 810を搭載した「Xperia Z4」(au版)で同じベンチマークを行い、その結果を比較してみた。
それにも関わらず、電力消費は低減している、という |
さらに、Webページの読込速度を最大50%向上させるUDC(Uplink Data Compression)を搭載。上りのデータを圧縮することで、速度が改善できる、という。これを実現するには、ブラウザの最適化が必要で、今回はデモ環境に最適化されたデモブラウザが用意されていた |
AnTuTu v6.0では、Scoreが129470となった。3Dは53194、UXは37853、CPUは30858、RAMは7565といずれも好成績。パフォーマンスの高さで知られるGalaxy S6 edgeやGalaxy Note 5(SoCはExynos 7420)のScoreが80,000超だと考えると、その性能の高さがよく分かるだろう。
Snapdragon 810のXperia Z4のスコア49,240だったので、2倍以上の成績といってよさそうだ。
まずはAnTuTu v6.0の結果。Scoreは129470 |
AnTuTuに掲載されている他機種の成績。Galaxy S6 edgeなどより高いパフォーマンスで、Scoreがとうとう10万を超えた |
Xperia Z4のScore |
続いてGeekbench 3の結果は、Single-Core Scoreが2329、Multi-Core Scoreが5433だった。Xperia Z4ではそれぞれ705、3284だったので、Single-Coreで約3倍、Multi-Core Scoreで1.5倍程度の性能向上。
GFXBenchでは、高レベルテストのCar Chaseが554.3フレーム(9.4fps)という結果。Xperia Z4は348.1フレーム(5.9fps)で、その差は歴然としている。ただ、例えばNVIDIAのShield Tabletは778.3フレームという結果も出ており、このあたりは興味深いところ。
続いてブラウザのJavaScriptベンチであるKraken。Totalは8336.4ms。Xperia Z4では7611.5msだったので、実はXperia Z4の方が速かった。ただ、リファレンス端末の最適化したブラウザでは2428.6msと非常に高速。
最後はOctane。こちらはGoogleのChromeチームによるJavaScriptベンチマークだが、Scoreは9221。Xperia Z4は4387だったから、かなりの性能向上だ。最適化ブラウザはさらに速く11054となった。
今回のベンチマークはSnapdragon 820の一部に対するものだが、現時点ではほぼ期待通りの結果が出ているようだ。今回はバッテリーや熱に対するテストは行えなかったが、こうした点もQualcommの主張通りの性能が発揮されるとすれば、実際の製品のパフォーマンスも期待できそうだ。