AppleはiOSをアップデートすることにより、iPhoneやiPadの機能を強化/改善する。新モデルの発売というタイミングでなければハードウェアは変更できないが、ソフトウェアにそのような制限はない。最近でいえば、Apple MusicのサポートはiOS 8.4アップデートに含まれる形で開始されている。

12月9日にリリースされた「iOS 9.2」にも新機能が含まれている。Apple Musicの機能改善やiBooksの3D Touch対応など、どちらかといえば小規模な改良が覆いアップデートだが、ひとつ待望の機能が含まれている。「iPhoneにおけるSDカードのサポート」がそれだ。

これまでのiOSでも、DockまたはLightningに接続する変換ケーブル(カメラコネクションキット)を利用すればSDカードを読み取ることができたが、iPadに制限されていた。iPhoneではシステムが接続を認識するものの、「接続されたデバイスはサポートされていません」と表示されてしまい、カードの内容を見ることも取り込むこともできなかった。

AppleがiPhoneでのSDカード利用を制限していた理由は明らかにされていないが、カメラとしてのiPhoneの活用を促したい、外部ストレージの接続を制限したい、という狙いがあったのかもしれない。いずれにせよ、ハードウェアレベルの問題ではなく、ソフトウェアレベルで対応した新機能だ。

使いかたはかんたん。前述したカメラコネクションキット、あるいはLightning-SDカメラリーダをiPhoneに接続し、SDカードをセットするだけだ。自動的に『写真』アプリが起動し、SDカード上の写真/ビデオが一覧表示されるので、取り込むなり削除するなり指示すればいい。デジタルカメラ/デジタルビデオカメラとの連携がスムーズになり、一眼レフで撮影した写真をアップロードするなどの作業もやりやすくなるはずだ。

操作手順をカンタン解説

1 iOS 9.2にアップデートすれば、SDカードの読み取りが可能になる

2 カメラコネクションキットなどを利用してiPhoneにSDカードリーダを接続すると、自動的に『写真』アプリが起動する

3 「読み込む」タブにSDカード上の写真/ビデオが一覧されるので、読み込みや削除などの処理を行う

(提供:iPad iPhone Wire)