日本経済新聞出版社はこのほど、日経プレミアシリーズの新書『大格差社会アメリカの資本主義』を発売した。著者は経済金融アナリストの吉松崇氏。価格は870円(税別)。

「大格差社会」アメリカの実態に迫る

『大格差社会アメリカの資本主義』表紙(出典:日本経済新聞出版社Webサイト)

2015年、ピケティ『21世紀の資本』がアメリカで論争を巻き起こした。その背景にあるのは、日本とは比較にならない「大格差」だという。本書は、10年以上の在米経験を持ち、元リーマン・ブラザーズに勤務した著者が、実体験に基づき、格差社会アメリカの実態に迫っている。

日本経済新聞出版社の担当者は「元リーマン・ブラザーズに勤務していたという著者の経歴が一つの特徴で、ビジネスマンとしてウォール街で働いていた人の実感から語られている。また、ビル・ゲイツや経済学者のグレゴリー・マンキューが『21世紀の資本』をどう読んだかといった話も入っており、ピケティの本を読んだ人も面白く読むことができる」と話している。

内容は、「第1章 現代アメリカのお金持ち」「第2章 ウォール・ストリートという社会」「第3章 リーマン・ブラザーズの内実」「第4章 『格差』より『自由』を求めるアメリカ」「第5章 格差は固定化されるか」「第6章 格差をいかに解消するか」「第7章 アメリカ『大格差社会』の行方」など。 

著者の吉松崇氏は1951年生まれ。経済金融アナリスト。東京大学教養学部卒業、シカゴ大学経営大学院修了。日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)、リーマン・ブラザーズなどで企業金融と資本市場業務に従事する。2011年より執筆活動を開始。