説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『SDカードが読み取れません!?』という質問に答えます。

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iOS 9.2へのアップデートは完了したでしょうか? 目立った新機能のないマイナーアップデートに位置付けられるリリースですが、デジタルカメラ/デジタルビデオカメラをよく使う人にとって大注目の新機能が含まれています。そう、「SDカード対応」です。

これまでのiPhoneは、カメラコネクションキットなどの周辺機器を利用してもSDカードを読み取ることはできませんでした。しかし、同じiOSで動作するiPadは以前からSDカード対応を果たしており、iPhoneで読み取れないことはソフトウェアによる意図的な制限と考えられます。それがiOS 9.2で可能になったということは、Appleの考えに変化が起きたのかもしれません。

ともあれ、「カメラコネクションキット」や「Lightning-SDカメラリーダ」といった従来iPad向けに販売されてきた周辺機器を用意すれば、iOS 9.2にアップデートしたiPhoneでSDカードを読み取れます。フォーマット形式は「VFAT」のほか「exFAT」に対応していますから、デジタルカメラ/デジタルビデオカメラで利用されているSDカードならば支障なく利用できるはずです。microSDカードも、変換アダプタを使えばSDカードと変わらず利用できます。

ただし、iOSに標準装備されている画像ビューアアプリ『写真』は、特定のフォルダに保存されている画像/動画しか読み取ろうとしません。フォーマット直後(デジタルカメラで未使用)のSDカードにパソコンから写真をコピーして読み取らせる場合は、「DCIM」というフォルダを作成してそこへ保存すればうまくいきます。

なお、iOSが対応しないフォーマット形式のSDカードを挿入すると、「Contents not Available」とエラーダイアログが現れます。USBメモリについても、消費電力が大きすぎる旨のエラーメッセージが現れ読み取りできません。iPhoneで読み取れるカードは、基本的に「現在デジタルカメラ/デジタルビデオカメラで利用中のSDカード」と考えておけばいいでしょう。

iOS 9.2のSDカードサポートはVFATのほかexFATにも対応するので、現在デジタルカメラ/デジタルビデオカメラで利用中のSDカードであれば読み取りできるはずです