東京商工リサーチは、同社の企業データベース249万400社(2015年10月23日時点)から申年に設立された法人を対象に抽出した「申(さる)年」生まれ法人の調査結果を発表した。

申年に設立された法人は全国で15万5,705社

申年に設立された法人は全国で15万5,705社だった。これは全国249万400社の6.2%で、十二支では最も少ない。第二次石油ショックの1980年、バブル崩壊の1992年など、申年は大きな景気の転換局面に立ち会っており、これが影響したのではないかと同社では見ている。

申(さる)年設立法人の数

設立年別では2004年が6万9,619社(構成比44.7%)、月別では年度始めの4月が1万8,641社(同11.9%)、産業別ではサービス業他の4万5,333社(同29.1%)が最も多かった。

申年生まれの代表的な法人は、古河電気工業、日本車輌製造、川崎重工業、日立製作所、スズキ、ANAホールディングス、荏原製作所、レンゴー、コクヨなどで、各分野で中核法人が多い。最も設立が古いのは1884年12月設立の宇和島運輸(愛媛県、沿海貨物海運業)。上場企業は、グンゼ、凸版印刷、スズキ、荏原製作所など278社ある。

売上高を見ると、自動車メーカーのマツダが2兆3,344億円で最高だった。次いで、東京海上日動火災保険が2兆367億円、医療用医薬品や医療機器などの卸売・メディセオが1兆9,387億円、損害保険ジャパン日本興亜が1兆8,916億円、日本最大の電機メーカーの日立製作所が1兆8,421億円と続く。売上高1兆円以上は10社だった。

申(さる)年設立の売上高上位法人10社

産業別では、サービス業他が4万5,333社(構成比29.1%)と最も多い。以下、建設業3万1,166社(同20.0%)、製造業1万8,947社(同12.1%)、小売業1万7,855社(同11.4%)、卸売業1万5,084社(同9.6%)、不動産業1万2,461社(同8.0%)が1万社以上だった。

申年設立法人(産業別)

地区別では、関東が6万5,010社(構成比41.7%)と最多。次いで、近畿が2万2,744社(同14.6%)、中部が1万9,100社(同12.2%)、九州が1万6,097社(同10.3%)と続く。9地区のうち4地区において申年設立法人が1万社以上だった。最少は北陸の3,704社(同2.3%)となっている。

都道府県別では、最多が東京都の3万4,171社(構成比21.9%)で、近畿(2府4県)の合計の約1.5倍だった。次いで、大阪府1万2,294社(同7.9%)、愛知県9,157社(同5.8%)、神奈川県8,774社(同5.6%)、北海道6,791社(同4.3%)と続く。一方、最少は鳥取県の628社(同0.40%)だった。