パート主婦の77%が年収を制限しながら勤務 - 9割が「もっと増やしたい」

ライフネット生命保険は、夫と中学生以下の子どもを持つ、パート・アルバイトの主婦(20～59歳)を対象に、「パート主婦の働き方に関する意識調査」を実施した。調査は9月19日～28日にかけて行い、1,000名から有効回答を得た。

6割が「年収103万円以下」になるよう制限

年収が103万円の壁や130万円の壁などを超えないように、働くことを制限しているか聞いたところ、77.4%が「制限している」と回答した。内訳を見ると「年収が103万円以下になるように」が56.5%、「130万円未満になるように」が19.8%、「141万円未満になるように」が1.1%。「制限はしていない」は22.6%だった。

本当は今より手取り年収がいくら増えるように働きたいと考えているか尋ねると、「10万円～50万円未満」が35.4%、「100万円～150万円未満」が19.0%、「50万円～100万円未満」が18.1%となり、平均額は67.9万円だった。「0円(増やしたいと思わない)」との回答は1割(10.0%)に留まっている。

社会保険適用拡大で働き方は変わる?

2016年10月に、短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大があり、パート・アルバイトを含む短時間労働者の社会保険の適用基準が拡大される。社会保険の適用対象を広げ、年収130万円を超えて働く人の「働き損」を解消することを目的としたもので、適用対象が「年収130万円以上」から、「年収106万円以上」へと引き下げられる。

2016年10月にパート・アルバイトの社会保険の適用基準が拡大されたら、働き方をどう変えるか聞いたところ、「手取り年収が増えるように働きたい」と52.7%が回答した。この改正の影響を直接的に受ける、現在の年収が106万円以上130万円未満のパート主婦層では、「手取り年収が増えるように働きたい」が64.0%となっている。

収入を増やすためにパートでの労働時間を増やして働くとしたら、問題点は何か聞くと、最も多かったのは「家事との両立ができるか」(67.2%)だった。次いで「自分の体力がもつか」(58.2%)、「子どもとの時間を確保できるか」(46.5%)となっている。中には「新たな職場を探す際、ブラックバイトに当たらないか」(11.5%)という回答もあった。