テクノポップユニット・Perfumeが、女優・広瀬すずの初主演2部劇場作『ちはやふる』(「上の句」2016年3月19日/「下の句」4月29日公開)の主題歌として新曲「FLASH」を提供することが3日、発表された。Perfumeが実写映画の主題歌に楽曲を提供するのは、今回が初。
漫画家の末次由紀氏が手がけた原作コミック『ちはやふる』は、2010年に「このマンガがすごい!オンナ編」第1位を獲得し、累計発行部数は1,400万部(2015年10月現在。既刊29巻)を超えるヒットを記録。"畳の上の格闘技"とも呼ばれる「競技かるた」に懸ける高校生たちの友情・恋愛・成長を描いている。
主題歌への起用は、北島直明プロデューサーからのオファーがきっかけ。「主題歌は、和歌に込められているきらびやかで、鮮やかな世界観や、登場人物たちのキラキラした青春群像を表現したい」と考えて声をかけたところ、3人のメンバーも原作の大ファンであることが判明したという。さらに末次氏もまた、Perfumeのファンということもあり"相思相愛"。かるたを取る一瞬の様子を想像させる歌詞になっており、「ちはやぶる」というフレーズが幾度も登場する。
メンバーのあ~ちゃんこと西脇綾香は「主題歌のお話をいただいた時はほんっとうにうれしかったです! 前のめりで受けさせていただきます! と伝えたのですが、それだけでは体の中の熱い熱い興奮が収まりきらず、会議室でライブさながらの喜びのジャンプを披露してしまったくらい」に大感激。音楽プロデューサーでCAPSULEのコンポーザー・中田ヤスタカによって書き下ろされた楽曲には、「歌っていても何だかドキドキして止まらなくて、私(広瀬)すずちゃんじゃないのにもう試合をしている気分で、その緊張から気づいたらものすごい強い握りこぶしを握って歌っていました」と思わず笑みも浮かべながら語るように、強い刺激を受けたようだ。
かしゆかこと樫野有香も、「息をすることを忘れるような張り詰めた空気と共にすごく温かい気持ちになるこの作品に携われて本当に光栄」と口をそろえる。のっちこと大本彩乃は、「漫画でもアニメでも大好きで、かしゆかから長年借りパクしてたこともある」と漏らした。映画も「わ~、主演広瀬すずちゃんなんだ! 絶対に見に行こ!! と普通に楽しみにしていた」ほどだったが、主題歌を担当するとは思っていなかったようで、西脇同様に「飛び上がりました(笑)」と大喜び。「はあ~(本作主人公の)千早ちゃんたちにも聞いてもらいたいな~」とウキウキが止まらない様子だ。
そんな綾瀬千早演じる広瀬は、「本当に偶然、撮影現場で瑞沢かるた部のみんなとPerfumeさんの曲でよく歌ったり踊ったりしていた」と告白。続けて、「『ちはやふる』という映画は、こういう映画なんだと主題歌を聴いた時に思いました。1人1人の繊細で熱い気持ちがすごく切なくなりました。すてきすぎました」と感慨を述べた。さらに、原作の末次氏も「和の雰囲気の中にもエレクトリカルなPerfumeさんらしい音のたたみかけがあり、踊りだしたくなります。そして踊っているPerfumeさんたちの姿を想像してしまいます」と絶賛しており、「元気で明るく疾走感もあるのに雅(みやび)で、とても『ちはやふる』に合った楽曲でうれしいです。ありがとうございます」と感謝を口にした。
(C)2016映画「ちはやふる」製作委員会 (C)末次由紀/講談社