公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は30日、2015年度第2四半期(7~9月期)の運用状況を発表した。これによると同期の損益額は7兆8,899億円の赤字となった。

GPIFによると、収益率はマイナス5.59%(4~6月期はプラス1.92%)。国内株式は、8月上旬にかけては、中国株式やギリシャ債務交渉の動向を受けてやや下振れる局面もあったが、おおむね横ばいになった。8月中旬以降は、中国人民銀行による人民元切り下げをきっかけに、中国の景気減速懸念や米国の利上げタイミングの不透明感が高まったことから、大きく下落した。

2015年度第2四半期運用状況の概要(出典:年金積立管理運用独立行政法人Webサイト)

外国株式は、8月上旬にかけては、中国株式やギリシャ債務交渉の動向を受けてやや下振れる局面もあったが、おおむね横ばい。8月中旬以降は、中国人民銀行による人民元切り下げをきっかけに、中国の景気減速懸念や米国の利上げタイミングの不透明感が高まったことから、大きく下落した。円ベースの収益率は、円高によりマイナス幅が拡大した。

2015年9月末の運用資産別の構成割合は、国内株式が21.35%、外国株式が21.64%となっており、7~9月期の赤字は、これらの株式の下落の影響を受けたものと考えられる。

運用資産別の構成割合(年金積立金全体)(出典:年金積立管理運用独立行政法人Webサイト)