毎日食卓には緑色の野菜をたくさん並べたいと思っても、その年の気候によって野菜の値段が高騰してしまうことがあります。お皿にたくさん野菜を食べたい時、年間を通じて100円ほどで購入できて価格の変動が少ない「豆苗」がとても便利です。根を残して育てれば、1つの苗を2回楽しむことができます。切り取ってすぐに捨てるなんてもったいない! どのくらいの期間で成長するのか、実際に栽培してみました。
豆苗を買ってきたら、わが家ではすぐに調理する部分を切り取って、苗床に水を張ったタッパーに入れて育てます。特別に肥料は必要ありません。水を毎日取りかえるだけで、これほどの丈まで成長するんです。
ちなみに執筆者は九州に住んでおり、栽培は10月8日からスタートしました。暖かい季節は寒い時期と比べて成長は早くなるので、冬はここで紹介するよりも数日分遅く成長すると考えられます。日当たりの良くない室内のキッチンで栽培を続けました。
豆苗はこのように袋に入った状態で、生鮮野菜売り場で売られています。種の部分を刈り取って販売しているものは育てることはできません。
料理に使うため、早速葉の部分を切り取ります。お店で売られているものは葉ぶりがよく、色も濃いですね。
どのくらいの期間をかけて成長するかを比較するため、苗床を2つ準備することにしました。そのため、まずは半分を切りとり、残りの半分はそのまま冷蔵庫で保管しました。
写真のような状態でこれから豆苗を育てます。床の部分がひたひたにつかる程度に水を入れておきます。水は気温の低い季節は1日1回。残暑や春先、夏は1日2回交換します。成長する時に苗が水を吸い上げて水が濁りやすくなるのです。濁っていたら、その都度水を張りなおした方がいいでしょう。
1日経過した時点では、葉っぱが少し出てきたかな……という程度で、その他はほとんど変化がありません。1日経っても変わり映えしない様子を見て、「失敗した」とあきらめてはいけません。豆苗は伸び出してからの成長が早い植物です。2~3日はじっくり辛抱して待ちましょう。
今までに何度も筆者は豆苗を育ててきましたが、毎回必ずと言っていいほどに「2~3本突然長くなる」という成長の仕方をします。極端に早く成長する豆苗が現れたら、引き続いて水を毎日交換し、様子を見ましょう。
写真では丈が分かりづらいので、牛乳パックと比較してみました。伸び始めが早かったものは、牛乳パックと同じくらいの丈まで成長しています。
4日目あたりから、全体的にもっさりと成長を始めます。左が4日目、右が冷蔵庫で保管しておいて2日遅れで刈り取った苗 (2日目) のものです。2日の違いでこれほど丈に差が出るほど伸びます。徐々に苗床が茶色になって汚れてきますが、放っておくとカビがはえて食べられなくなってしまうので、苗床の水交換の時に、床の水気も一度軽く抜き、苗床の上から水をかけるようにするとキレイなまま栽培できます。先にタッパーに水を張った所に床を戻すと、床にふくんだ水と新鮮な水が混ざってしまうので、汚れ具合が早くなります。
5日になると、牛乳パックの丈を超えてしまうものも出てきました。3日目の苗と比べても、伸びるスピードが速いのがわかります。
5日を過ぎると十分な高さになっていることがわかりますね。左が7日目、右が5日目の苗です。2回目の収穫をしてもいいころです。5日を過ぎると伸びが止まった感じがします。料理に使うなら、5~6日目がちょうどいい頃合いでしょう。
水を毎日取り換えるだけで、2回楽しめる豆苗を気軽に育ててみましょう。
執筆: 竹林みか (ベル・エキップ)
猫と小銭稼ぎをこよなく愛す主婦ライターです。
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