ディスコは、全国の大学の就職課・キャリアセンターを対象に、2016年卒者の就職活動状況や対応策、2017年卒者への支援について調査を実施した。調査10月2日~23日にかけて行い、267校から有効回答を集めた。
学生の内定状況は、半数が「変わらない」
前年度と比べた学生の内定状況について尋ねたところ、「変わらない」(50.2%)という回答が最も多く、「高まっている」は22.5%、「低下している」は21.7%だった。前年調査では「高まっている」が6割近く59.4%で、内定状況が大きく改善している様子が表れていたが、今年は内定率が上がった大学は2割強にとどまった。
スケジュール繰り下げに際し、力を入れて取り組んだことを聞くと、「学内合同企業説明会の実施時期・内容の見直し」が64.4%で最も多かった。一方、「低学年からのキャリア教育の強化」「インターンシップの強化」「実績企業との関係強化」は予定と実際の取り組みに大きな差があり、予定どおりに取り組めていない大学が多いことがわかる。
スケジュール繰り下げによるキャリアセンターの負担の増減を尋ねると、「負担が増した」という回答が半数以上で(56.9%)、特に国公立では62.5%と6割を超えた。一方、「負担が減った」という回答は全体で0.7%とわずかで、国公立では1校もみられなかった。
また、新学期には主に3年生向けガイダンスの実施や、「オワハラ」をはじめとした学生からの相談、8月には夏休みを返上した内定相談などが重なり、キャリアセンターの負担増に繋がったと考えられる。
望ましいと思う企業の選考開始時期については、「4年次の4月」が40.7%で最も多かった。次いで、「3年次の3月」(19.9%)となっており、2016年卒者のスケジュール(4年時の8月)よりも早い時期を望む声が88.8%だった。